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【宮崎祐樹連載#52】僕に対してめちゃくちゃ緊張した様子だったルーキー時代の山本由伸

東スポWEB 2025年1月29日 11時8分

【宮崎祐樹連載 オリのゴリBsを知り過ぎた男(52)】今やオリックスのエースからロサンゼルス・ドジャースのローテーション投手に成長した山本由伸投手。すっかりテレビの中の人になってしまいましたが、ルーキー時代は地方高校出身のごく普通の若者でした。

由伸と初めて話した時のことは今でも覚えています。ドラフト、仮契約、新入団選手発表会見などを経て大阪・舞洲の合宿所で新人合同自主トレが始まったころです。2017年の1月くらいでしたかね。ロッカールームにいた僕に、由伸は1人であいさつに来てくれました。

それがめちゃくちゃ緊張した様子だったのが印象的だったんです。僕も当時はもう30歳くらいでしたかね。18歳のルーキーからすればおっさんですよ。「新人の山本です」と初々しいあいさつをしてくれたことが昨日のことのように感じます。

ただ、由伸の緊張の原因はベテラン・宮崎のオーラではなかったんですよ(笑い)。実は由伸の高校の同級生が、僕がかつて所属していた社会人のセガサミー野球部に入部。なのに、2週間くらいでシーズン開幕や入社式も待たず、辞めちゃったということが背景にありました。

同級生が迷惑をかけてしまったと感じていたのか、それが緊張の原因だったはずです。でも、そんなことは由伸に責任があるはずはないですし、せっかく話をすることができたので「よろしくね」と言葉を交わすことができました。

そんな接点もあったので「ちょっと今度、メシでも行こうな」と話をして、そこからファームでも一軍でもちょこちょこと食事の席をともにするようになりました。

肝心なプレーの面ですが、由伸が1年目から2年目に差し掛かるころのボールを間近で見て「これはエグいな」と肌で感じた瞬間がありました。あんなボールが自分に向かって飛んできたら、それはもう凶器ですよ。

僕には現役時代からお世話になっているアスリート用のソックスを製造する会社があります。当時のメーカーさんの社長に「この選手は本当に間違いなくすごいから、製品を提供してあげてください」とお願いしたんです。こんなにすごい球を投げる投手とは若いうちからご縁を育んでおかないとダメですよ、くらいの勢いで当時の社長に掛け合ったような記憶があります。

由伸はそのソックスを気に入ってくれてすぐに着用してくれました。僕は今、そのソックスメーカーのアドバイザリースタッフとしてご縁が続いています。あまり商品名などを書くと宣伝みたいになってしまうので、これくらいにしますが、某有名大リーガーなど、MLBとNPBで100人ほどの選手が使用してくれています。

このソックスのストーリーに関しても単に靴下の話だけでは終わりません。僕が現在、お世話になっている社会人軟式野球チームにも関連してきます。次回はそのあたりについても、少しお話しさせていただきたいなと思います。もちろん、山本由伸選手の話題もまだまだ続きます。

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