【岡田紗佳のもう一度見たい麻雀Mリーグ】
1月21日第2試合 南1局0本場=内川幸太郎(サ)、鈴木たろう(ド)、本田朋広(雷)、高宮まり(格)
KADOKAWAサクラナイツの岡田紗佳です。2025年に入ってすぐ、たろう選手は麻雀プロの水口美香さんとの結婚を発表しました。結婚後、Mリーグでは28日時点で1着2回、2着2回と全連対しています。
この日の試合でも、なかなか他の選手ではできないアガリがありました。發を鳴いた高宮選手が早々に58筒でテンパイ、それを見た親の内川選手も南をポンして速度を合わせていきます。そんな中、たろう選手も2筒単騎でテンパイしました。ここからフリテンの中単騎に変え、次巡に7萬を持ってきたところでちょっと考えてリーチを選択しました。
確かに7萬の場況は良いです。序盤に内川選手が8萬、本田選手が8萬9萬、高宮選手が9萬を切っており、全員が萬子の上は必要なさそうな捨て牌です。7萬単騎の中では最も場況が良いと言ってもよさそう。さらに2人から副露が入っており、速度感的にも余裕はありません。
とはいえ、たろう選手の手は3索や9索、9筒、1萬などを持ってきたらピンフに変わります。6索を持ってきたらピンフにこそなりませんが、369索の3面待ちリーチを打てます。豊富な手変わりがある中、7萬単騎で思い切ってリーチしようという発想をする人はなかなかいないと思うんですよね。
七対子ならばリーチに踏み切れる人は多い気がしますが、普通のメンツ手だと中張牌単騎で最後までというのは難しく感じます。それでもリーチしたのは自分の読みへの自信、そして胆力です。やはりチーム戦である以上、突拍子もない選択をするというのは勇気がいることなのです。
実際に読み通り、山には7萬3枚全て残っていました。3900点をリャンメンテンパイしている高宮選手が一発でつかみ、これをロン。リーチ・一発・ドラ・裏の8000点のアガリでトップ目に立ち、そのまま逃げ切りました。
たろう選手はオリジナルな打牌選択が多い選手なのですが、ひらめきでやっているような気がします。それが今回はバッチリとはまりました。