大洋などでプレーした野球評論家の高木豊氏(66)が29日、自身のユーチューブチャンネルに新規投稿。阪神・佐藤輝明内野手(25)の今季の起用法について言及した。
新たに指揮官に就任した藤川球児監督(44)は、主力たちにも複数ポジション制を敷く方針で「たくさんの選手にトライしてもらうことになる」と明言。三塁が本職となっている佐藤輝についても「同じですね」と外野での起用も視野に入れている。昨季の佐藤輝はスタメン出場した117試合ですべて三塁を守り、12球団ワーストとなる23失策を喫した。三塁に固定しないことで、首脳陣としては起用の選択肢を広げることにもなりそうだ。
この構想について、高木氏は「阪神キャンプ」と題した中で「サードに目をつぶれなくなったとしたら、外野に持っていくよね。外野ではあんなことはないもんね。肩が強いし、守備範囲もそこそこあるしね。足があるから」「できないものを無理やりやらせてもチームのマイナスになる」と理解を示した。
一方で、チームの顔でもある佐藤輝が外野に回れば主力の近本、森下の3人で埋まる形となる。すると、レギュラーの座をうかがう若手たちにふたをしかねない。それだけに高木氏も「そういうドラフトをしてきているかどうかだよね」と言い「サードで頑張らせるしかないと思うんだけど。藤川監督の考え一つだよね」とした。
ただ、投手出身と野手出身の監督とでは失策に対する捉え方が異なるといい「(野手は)自分たちがやってきているから、エラーをね。仕方ないと思って目をつぶるところもあるけども、ピッチャーの監督っていうのはなかなか目をつぶってくれる人はいないだろうな」と笑った。
いずれにせよ、高木氏は「いろいろ試していいとは思うけど、決めるんだったら早く決めてあげた方がいいよな。専念できるからね」とズバリ。今後の春季キャンプやオープン戦を通じ、どんな形で開幕を迎えることになるのか。