広島からFAで入団した九里亜蓮投手(33)が29日、大阪市内の球団施設で自主トレを公開した。気温7度の寒風の中、室内練習場で動いたあとにブルペン入り。捕手を座らせ、変化球を交えて45球を投げ込んだ右腕は「2月1日からいけるように準備はしてきた。イメージ通りにできた。下半身からの連動性を見直し、フォームも自分のものにして、しっかりしたボールが投げれるようにしたい。キャンプ初日からブルペンに入れるようにやってきた」と気合を入れた。
投手陣では年齢が上の方になるが、さっそく曽谷から「ブルペンは1クールにどれだけ入りますか」「長くやるためにどうしていますか」と質問されるなどすぐに打ち解けた。「若い選手が多いので自分からコミュニケーションを取っていければと思う。ウザがられないように話ができれば。人見知りはないですけど、選手の呼び名だったり分からないところがたくさんあるので覚えていきたい」と笑顔を見せた。
11年間過ごした広島を後にし、新天地でパ・リーグの野球に挑戦。現状維持ではなく、変化しながらアップグレードを繰り返す。フォームについても「腕だけじゃなく下半身の力を指先まで伝える。並進運動で投げてるものを角度の力を使いながら上に伝えていく感じ」と調整し、今年からウオーターバッグを取り入れて試行錯誤を繰り返している。「同じことをして成績が出ないよりもレベルアップしていきたい。だいぶ体に浸透してきたと思う」と手ごたえをつかんでいる。
8年連続で110投球回をクリアしており「不安な気持ちはあまりない。楽しみの方が大きい。1年を通してしっかり投げれるのが自分の持ち味。リーグは変わるけど、キャリアハイの成績を残したい。今まで174イニングが最高なのでそこは越えたい」と新天地でもタフネスぶりを発揮していく。