殿堂入りを果たしたイチロー氏(51=マリナース会長付特別補佐兼インストラクター)が殿堂入りの連絡を受ける瞬間の動画がマリナーズの公式SNSで公開されている。犬が吠える着信音が鳴り、野球記者協会からの電話。「殿堂入りとなりました。クーパーズタウンがあなたの永住の地です。初めての日本人選手です。あなたのお越しをお待ちしております。おめでとうございます」と報告された。わずか1分強の会話だったが、通訳を通して「はい、イチローです。ありがとうございます。また明日、お目にかかります」と日本語で話しただけだった。
わずかな時間でも通訳をつけて対応したのはなぜなのか。渡米して25年になり、もちろん日常会話を英語で普通に話し、ジョークも言える。しかし、メディアの前ではセレモニーなどあらかじめ用意されたスピーチ以外、必ず通訳をつけて日本語を使う。殿堂入り後、ジャーナリストのボブ・コスタス氏とのインタビューでその理由を語っている。
「こういうインタビューで日本語を話すとちょっと不安になるんです。上手に話せないんですよ。英語を学びたいと思っているし、努力もしました。でも本当に難しい」とニュアンスが伝わらないことに不安を覚えるという。7月27日の式典でも英語でしっかりスピーチする。