【吉田聖弥インタビュー(1)】ドラフト1位の金丸夢斗投手(21=関西大)とともにドラゴンズの未来のエース候補と期待されているのがドラフト2位の吉田聖弥投手(22=西濃運輸)だ。ドラゴンズの応援大使を務めるSKE48・熊崎晴香(27)が即戦力左腕の呼び声も高い吉田を直撃。社会人時代に左肩を痛めて引退を考えたこともあったという吉田がプロへの熱い思いを語った。
熊崎 プロ野球生活はどうですか?
吉田 社会人(西濃運輸)の時もそんな感じの生活をしていたんですけど、野球一本っていう生活はなかなかなかったので、違う体の反応だったりっていうのは出てきています。そこが1番の違いかなっていうふうには思いますね。寮生活はだいぶ慣れて、もう心地よく過ごしてます。
熊崎 ドラゴンズにはどんな印象を持っていましたか。
吉田 本当に投手が豊富というか、投手王国といっても過言ではないと思う。そういう意味ではすごく激しい競争になると思うので、そこにしっかり食い込んでいけるようにという思いで入寮しました。
熊崎 ドラゴンズに入団する前と後で何か印象は変わりましたか。
吉田 いや、まだわからないですね。試合もまだですし、知らないことばかりなのでこれから知っていくんだろうと思います。
熊崎 井上監督ともお話されたと思いますが印象に残っていることはありますか。
吉田 「プロになった以上は稼げ」と言われていますし、「俺の好きな選手になれ」とも言われました。そういう意味ではどんどん自分の性格や長所をしっかりアピールしていきたいと思います。
熊崎 吉田投手は練習中に変顔をされていたりすごく明るい方だなという印象があります。
吉田 きついメニューをきつそうにやるのが僕はあまり好きじゃないんです。きついメニューもみんなで乗り越えたいと思うので余裕があればちょっとチャチャ入れたりしています。
熊崎 同期の中では盛り上げ担当。
吉田 いや、そんなことないと思うんですけど、誰とでも仲良くできるというのはあります。
熊崎 人見知りしないタイプですか。
吉田 人見知りだと思います。でもあまり人見知りしないように自分から心がけてやってます。
熊崎 先輩にもグイグイいけちゃうタイプ。
吉田 いや、さすがにまだいけないですね。徐々に慣れていってこれからだと思います。
熊崎 社会人時代は岐阜県の西濃運輸でプレーされていましたが、名古屋の印象はどうですか。
吉田 月一では絶対、名古屋に来ていたので、あんまり印象は変わらなかったですけど、でも地元(佐賀県)から離れて名古屋に来た時は都会だなっていう印象はありました。
熊崎 おいしいと思う名古屋飯はありますか。
吉田 土手煮とエビフライです。エビフライはエビがもともとに好きなので。土手煮は初めて食べた時においしいなって思いました。
熊崎 社会人時代には左肩を痛めたということで、野球をやめようかなと考えたこともあったと聞きました。その時はどういう心境だったんですか。
吉田 プロもそうですし、社会人もお金をもらって野球をやります。そこに責任はあると思うので、野球ができない以上、野球部という部署で赤字を出しているのと一緒だという考えがありました。そういう意味では自分が必要ないなという思いで野球をやめたいなと考えることもありました。
熊崎 どう乗り越えられたんですか。
吉田 (西濃運輸の)堀田ピッチングコーチから「自分1人のために野球をやるんじゃないぞ」「本当に引退するのであればラスト1年と思って、今まで苦しい中を応援してくれた家族や友達のためにも頑張れ」「そういう人の顔を思い浮かべてみろ」と声を掛けてもらったんです。そう言われた時に自分の脳裏にいろんな人の顔が浮かんできて、そこでもう1年頑張ろうという思いでやりました。
熊崎 そこから復活して社会人野球で大活躍(※吉田の好投もあって西濃運輸は2024年の都市対抗野球でベスト4入り)。プロ野球、中日ドラゴンズの選手となったことで周りの方も喜んでくださったんじゃないですか。
吉田 そうですね。皆さん喜んでくれました。家族が1番喜んでくれましたけど、ピッチングコーチの方がすごく喜んでくれたので、いい恩返しになったのかなというふうに思います。
熊崎 コーチからはどう声を掛けられましたか。
吉田 「おめでとう」っていう一言だけなんですけど、でもなんか深いなっていうか。すごくじわっとくるような言葉で、ちょっと涙があふれたところがありました。
熊崎 ドラゴンズでの活躍をお世話になった皆さんに見てもらいたいですね。
吉田 そうですね。(西濃運輸のある岐阜県大垣市は)近いのでいつでも来てもらえるように頑張りたいと思います。