ドジャースの大谷翔平投手(30)は30日(日本時間31日)にロサンゼルス近郊の山火事で大きな被害を受けたパシフィックパリセーズ地区の消防署を訪問した。ベン・カスペリアス投手(25)、エメット・シーハン投手(25)とともに訪れた大谷は背番号17のユニホーム姿で消防隊員に感謝の言葉を伝え、快く写真撮影やサインに応じた。はしご車の後部の運転補助席に座ってハンドルを握り、運転をサポートした。ドジャースから35万ドル(約5400万円)が寄付された。
同消防署で消防隊長を務めるトミー・キタハタさんは隊員歴36年のベテランだ。「隊員らにとって大きな励みになったと思う。彼らは(火災発生から)24日間働き続けている。こういう催しは、彼らに笑顔をもたらしてくれる」と語るとこう続けた。
「ドジャースが感謝の気持ちを伝えに来てくれたことは本当に大きな意味があった。本当にうれしい。だって、我々にとって彼らはヒーローだから」。その上で「(大谷が来たことは)スーパークールだったよ」とつかの間の笑みを見せた。
隊員のアダム・ヴァンガーペンさんは「カメラから離れて(ドジャースの)メンバーらが消防士らと個別に話をしてくれた。我々、消防隊員らにとってそれは大きな意味があること」と語った。
直接話す機会はなかったそうだが、「(大谷は)英語で隊員らと話していました。彼は口数は少ないですが、言葉には力があります。『あなたがここにいて私たちのコミュニティーを守ってくれたことにとても感謝しています』と話していた」と明かした。
大谷は16日(同17日)に自身のインスタグラムで山火事の被災者を支援するために50万ドル(約7800万円)を寄付すると発表。出席予定だった25日(同26日)の全米野球記者協会(BBWAA)ニューヨーク支部の夕食会は山火事の被害が広がっていることを考慮して欠席し、全て英語の約3分のビデオメッセージを送った。
「ロサンゼルスで壊滅的な山火事が発生し、私たち全員に影響が及び、私や私の家族が出席することは非常に困難でした」と説明。山火事に立ち向かっている消防士らへ感謝の言葉を述べると「強く団結して、私たちはこの難局を乗り越えましょう」と締めくくっていた。