◇高田ひかる(30)三重支部113期
半年間、ノーハンマーの期間を余儀なくされた。95日間のフライング休みが明けて、復帰戦となった昨年7月三国でペラを破損してしまい、これが年間3枚目の交換となった。1年間に4枚のペラ交換を行うと1か月の出場停止となるペナルティーもあって、ペラ調整を自粛していた。1枚目のペラ破損があった昨年1月蒲郡から1年が経ち、今年1月、児島でペラ調整を解禁した。すると初日に2コースからまくり快勝など早速、持ち味を発揮し、優出4着と好走した。
「やっぱりペラ調整は楽しいですね。自分はボートレースが好き。半年間、楽しくなかったわけではないし勉強できるな、とは思っていた。でも、ペラ調整なしだと、みんなが期待してくれるレースをすることにも限界があった」。ファンを沸かせる豪快戦は伸び型にペラを叩いてこそ。それを思うようにできない期間は、やはりフラストレーションもたまっていた。
ただ、ノーハンマーの間も結果は出し続けた。昨年7月津GⅢオールレディースから8月GⅢ平和島オールレディースまで4連続優出(1V)をマーク。地力の高さを見せるとともに、2025年前期は勝率6・48としてA1級復帰も決めた。
2月は津GⅠ東海地区選、初開催の浜名湖PGⅠスピードクイーンメモリアルとビッグレースが続く。「ペラというのは生き物みたいなもの。その時その時で調整のブームもある。半年のブランクもあるし、まだ分からないことも多くて手探りだけど、調整は初心に帰って一からやるつもり。みんなが求めてくれるレースもしたいけど、調整も新鮮な気持ちで、これまでやらなかったこともやってみたりしたい」。
まくり姫は新たな可能性に目を輝かせ、さらなる進化を遂げようとしている。大舞台での活躍に期待だ。
〈高田ひかる 今後の出走予定〉
◇2月3日~8日 津GⅠ第70回東海地区選手権競走
◇2月19日~24日 浜名湖PGI第1回スピードクイーンメモリアル
◇3月3日~8日 芦屋一般戦
☆たかだ・ひかる 1994年8月5日生まれ。三重支部の113期生。三重県出身。2013年11月津でデビュー。2015年3月まるがめで初勝利。2018年5月下関で初優勝。GIVはないが2021年浜名湖レディースチャンピオンで初優出(4着)。通算8V。同期は佐藤博亮、椎名豊、小池哲也、和田拓也、春園功太、浜先真範ら。