カーリング女子で北京五輪銀メダルのロコ・ソラーレ(LS)は〝田舎町魂〟で、運命の大一番に挑む覚悟だ。
2026年ミラノ・コルティナ五輪の日本代表候補チームの選考を兼ねた日本選手権(神奈川・横浜BUNTAI)が2日に開幕し、LSは午後4時から前回大会準優勝の北海道銀行と対戦する。今季のツアーで負け越している難敵と初陣でいきなり相まみえるが、スキップ・藤沢五月は「みなさまの心に残る試合を1試合1試合していきたい。たくさんの方にこれがLSというものを見せたい」と平常心を貫いている。
前回大会は2次リーグで敗退。今大会で4位以下に終わると、ミラノコルティナ五輪への道は閉ざされる。それでも、LSの選手たちに迷いはない。「昨季の負けから、自分たちで何をしなければならないのか、自分たちに足りない部分は何かというふうに話し合った」といい、1つの答えを導き出した。
「自分たちは本当に地元の(北海道)北見市常呂町という田舎町から、がむしゃらに、雑草のようにかっこ悪く、それでも自分たちらしく一人ひとりの個性を大切にプレーをするのがLSらしいと改めて知った。アスリートっぽいかと言われるとそうではないかもしれないが、私たちの姿を見て、がむしゃらに、喜怒哀楽、全力でやっている姿を見て、これがアスリートでいいんだと、たくさんの方に感じてもらえる、それがLSなんだと思ってもらえるようなプレーを全力でやりたい」
今大会は初の首都圏開催で、約2000枚のチケットは全日程で完売した。「たくさんの観客の方が来てくれるし、毎日のように横浜の小学生のみなさんも来てくれる。メディアのみなさんも、全員がこの日本選手権をつくり上げる一員。私たち選手をはじめ、みなさんでこの大会を盛り上げる」と力強く宣言。歴史に残る一戦で、今の自分たちを満員の観客に届ける。