「第97回米アカデミー賞」のノミネートが先月発表されたが、オペラ界の伝説の歌姫マリア・カラスを描いた話題作「Maria」で主人公を演じたアンジェリーナ・ジョリー(49)の名前が最優秀女優賞候補に挙げられなかったことに本人は「心が折れた」とされ、ジョリーに近い関係者は、「ハリウッドは所詮〝チーム・ブラッド〟」だと憤っている。
同作品のため、ジョリーは世界的なプロモーションツアーを敢行。映画の宣伝のため国内では本人にとって異例となる、深夜の米トーク番組「ザ・トゥナイト・ショー」に出演し、複数の雑誌の表紙も飾るなど、映画の成功に全力を尽くしたという。
演技に加え、何か月もかけてオペラの歌唱を学び、映画の中で実際に歌った。その甲斐あって批評家たちからは作品の出来を絶賛されたのもかかわらず、オスカーのノミネートを逃したのだ。
その理由について、ジョリーに近い関係者は米女性向けメディア「シーファインズ」に、ハリウッドが元夫ブラッド・ピット(61)の〝味方〟だからだと主張する。その証拠として、先月5日に行われたハリウッド外国人映画記者協会主催の「第82回ゴールデングローブ賞」では、ジョリーは受賞さえ逃したものの、最優秀主演女優賞(ドラマ)で候補に挙げられたことを示した。
関係者は、「ゴールデングローブ賞では海外の報道陣が彼女に好意を示したが、ハリウッドはそうではなかった。誰もブラッドと敵対してアンジーに投票するものはなかったということ…みんなブラッドの味方だから」と言い切った。
先月23日に発表されたアカデミー賞ノミネーションでは、ピットが製作総指揮を務めた「ニッケル・ボーイズ」が作品賞候補になった。同作品は1960年代米国に実在した少年院を舞台に黒人の少年が味わった過酷な体験を描いた。一方、「Maria」のノミネートは撮影賞だけだった。
同賞発表・授賞式は3月2日にロサンゼルスで行われる。