フランスで15年間行方不明だった猫が飼い主と再会し、数時間後に死んだ。フランスメディア「フランス・アンフォ」が先日、伝えた。
ノエルというオス猫の感動的な物語がSNS上で広まっている。路上で瀕死の状態で発見されたノエルは、SNSのおかげで、息を引き取る直前に飼い主を見つけることができた。
フランスのプロヴァンス地方の小さな町ペルテュイの自由猫協会のクリスティン・ジュリアノット会長は「ノエルは本当に優しい猫でした。それはすぐに分かりました。そして、すべての悲しみにもかかわらず、これは美しい物語です」と語る。
また、識別用のマイクロチップの連絡先情報を最新の状態に更新しておくことがいかに重要であるかを思い出させてくれる。この情報が最新ではなかったため、ノエルは15年間、野良猫生活を送ることになった。
1月18日、協会はペルテュイの路上で倒れている健康状態の悪い猫について通報を受けた。
ジュリアノット会長は「ノエルを引き取った時、すぐにとても年老いた猫だと分かりました」と言う。マイクロチップを調べたところ、名前はノエルで、現在20歳であることが分かった。そして、登録時の情報によると、飼い主はタヒチにいるようだった。登録されていた電話番号はつながらなかった。
協会はSNSの愛猫家ネットワークを駆使して、飼い主の情報を募った。わずか24時間でタヒチから有力情報が寄せられた。飼い主夫婦は2005年にノエルを連れてフランス本土に移住したことが分かった。
しかし、2010年のある日、ノエルは行方不明になってしまった。飼い主の男性は何年も自転車に乗ってノエルを呼び続け、また会えることをいつも願っていた。そして、とうとう協会がノエルを保護していることが飼い主に伝わった。
協会は「飼い主がすぐに見舞いに来ました。ノエルは飼い主を認識したと確信しています。ただし、ノエルの状態はひどく、けいれんを起こしていました。ノエルは飼い主に寄り添っていました。人生の終わりを迎えたノエルと飼い主との再会は非常に感動的でした。しかし、数時間後にノエルを失うことになりました。もっと長く一緒にいたかったと思います」と語る。