脳科学者の茂木健一郎氏が2日、X(旧ツイッター)を更新。大阪・関西万博の会場でレジ袋の配布・販売を原則禁止することに触れた。
茂木氏はこの施策について「大阪万博会場におけるレジ袋販売禁止は、判断ミスだと思う」と早速指摘し「もともと、レジ袋の有料化などの施策は、地球環境全体の問題から考えれば『やっている』という幻想を与えて、いい気持ちにさせるハルシネーションに過ぎない」とバッサリだ。ハルシネーションとはAIに関する用語で、AIが事実とは異なる架空の情報や内容を出力してしまうことを指す。
茂木氏としては「来場する国内外のお客さんがこの施策を認知していない多様性などを考えると、レジ袋を用意しないことで困る人がいると予想される」と推測しているようで「大阪万博のロゴや、ミャクミャクを配した袋を、例えばチャリティの分を上乗せした価格で販売することもできたように思う」と他の施策も提案した。
エコバックを用いる流れは世界的にも広がっており、大阪万博もこれを踏襲した格好だが「地球環境の問題全体からするとほんとうに一部分に過ぎない」と分析し「大阪万博の『いのち輝く』というテーマを花開かせるためには、総合的に意義のあることをする生命の多様性、強靭さにこそ学ぶべきだと思う。レジ袋禁止はむしろ反生命的である」と述べた。