昨年9月に12年間の現役生活にピリオドを打った西武・増田達至氏(36)が「ファーム・育成付」として一軍の宮崎・南郷キャンプに帯同している。
本来はファームの役職だが、現在は一軍投手陣の練習を補佐する増田育成付は「コーチ補佐みたいな形。選手の時はずっと動いていたので、立っている時間が長いのがしんどいです」と笑った。今後は、この役職のまま将来的な指導者就任を見据え外部で勉強もしていく予定だという。
2日の練習では、今キャンプで初めてブルペン入りした守護神・平良海馬投手(25)の後方からスピードガンを構えるなど練習をサポート。増田育成付も現役時代に中継ぎ、守護神として109ホールド、194セーブの実績を残し、平良については「若い頃からそういう経験はしているので問題ないと思う。メンタル面では違うかもしれないけど、中継ぎも抑えもやることは一緒。僕が何かを言う必要もないと思うし、期待しかない」とお墨付きを与えた。
「最初、平良が中継ぎでやっていた19歳か20歳ぐらいの頃のボールはすごいなあと思ってましたよ。でも先発でもしっかり試合もつくっていましたし、ゲームメークもできる。そこは器用やなと思っていました」
そんな平良の強みはどこにあるとみているのか…。増田育成付は「やっぱりクイックが嫌という打者が多かったですね。平良は全部そのスタイルで投げてくる。そこでタイミングが取れないバッターも多かった。今はバッターもそこを分かった上で立ってくるんで。(抑えの方が)相手のチャンスは少ないですし、誰に回ってくるか分からない。その1打席で勝負しなければいけないので」と力説。先発投手であれば、打者と3、4度対戦することになるが、出力を一気に上げ、直球の質も格段に上がる〝9回の平良〟の優位性を力説した。
「自分が最終的に決めたところなので。平良自身もそこしか考えていないだろうし、やってくれると思う」と新守護神へ大きな期待を寄せる増田育成付。何より太いメンタルが最大の武器である25歳守護神に心配は無用のようだ。