れいわ新選組・櫛渕万里共同代表は3日の衆院予算委員会で、石破茂首相に対し、先の大相撲初場所千秋楽で優勝した豊昇龍に内閣総理大臣杯を授与するため東京・両国国技館を訪れた際、館内から「税金を下げろ!」とヤジが飛んだことへの受け止めを質問した。
来年度の予算案について質問に立った櫛渕氏は「昨年の予算委員会で、私は『最近、スーパーに行かれましたか』とお尋ねしました。それを受けてか、年末に行かれていましたよね。どうお感じになりました」と冒頭で述べた。
石破首相は「『(食料品などが)高いなぁ~』と思いました。私自身が(スーパーに行くと)大騒ぎになりますので、なるべく控えておるのですけど、私の配偶者が昨日(2日)も、スーパーに行っておりましたけれど『あなた高いわよ』と聞かされておるところです」と答えた。
櫛渕氏は「食料品が高くなってみんな困っています。キャベツは2倍から3倍、白菜は1・5倍から約3倍、お米も上がっています。年が明けて1月の消費者物価指数は1年前と比べて食品品は24・2%、生鮮食品に限ると49・3%、なんと50%近く上がっています。一方で給料が1・5倍上がった人はほとんどいないと思うんですよ。国民から『せめて税金を下げてくれ』と多くの声をいただいています」と明かした。
その上で「総理は先週(1月26日)、私の地元・両国国技館に来られました。大相撲(初場所)千秋楽の総理大臣杯をお渡しされた時に場内でですね、『税金を下げろ! 税金を下げろ』とすごいヤジが飛んだのをご覧になりましたか」と質問した。
石破首相は「いろんなお声をかけていただきました。その中で『物価下げろ』という声を受けたことも記憶しております。両国でああいうお声をいただき、そこで答えるわけにもいきませんでした。『税金を下げろ』ということは、税金を下げることも大事なのでしょうが、同時にその税金がどう使われるか。消費税は全額、社会保障目的で使わせていただいております」と政府の税金の使い道について説明した。
櫛渕氏は「税金を下げるつもりはないというお答えと受け止めました。財政が厳しいから政治が無視をする、本当にそれでいいのでしょうか。ぜひ、積極財政で減税に舵を切り、国民を救う判断をお願いをしたいと思います」と強く訴えた。
なお、首相自らが優勝力士に内閣総理大臣杯を自ら手渡す表彰は、2019年の故安倍晋三首相が大相撲千秋楽で授与して以来6年ぶりだった。