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〝神童〟那須川天心が青木真也に語った「THE MATCH 2」ネーミング問題の真意

東スポWEB 2025年2月4日 5時5分

WBOアジアパシフィック・バンタム級王者の〝神童〟こと那須川天心(26=帝拳)が、大一番を前に〝バカサバイバー〟こと青木真也(41)を電撃訪問だ。24日に東京・有明アリーナで行われる元WBO世界同級王者ジェーソン・モロニー(34=オーストラリア)戦を前に、志を同じくする格闘技界の大先輩から金言と哲学を授かり、闘志の充填に成功。物議を醸した「THE MATCH 2」に対する〝異論〟の真意も明かした。

もともと互いに敬意を持つ関係の2人。今回の顔合わせは、那須川から青木にアプローチする形で実現した。

きっかけは青木が公式ユーチューブチャンネルをスタートさせたこと。那須川は「青木さんがユーチューブを始めたって聞いてからすぐ『出たいです』っていう話をしていて、今日、それが実現したっていうことです。格闘技界は〝ちゃんと話せる人〟がいないんで…。今、ゴチャゴチャなのでラインを引くという意味で、自分のマインドの確認という意味で来ました」と志願した理由を語る。

通じるものがあるからこそ、2人の対談は格闘技界の現在や今後に加え、社会問題、さらには〝皇治観〟に至るまで大いに盛り上がった。青木が「これからの世の中は自分のスタイルを崩さないことが大事になっていくと思っていて」と声をしゃがれさせれば、那須川も「僕も軸がないと今後生き残れないと思ってます」とうなずく。また、プロデビューから無敗を続ける神童に青木が「ナスガワさんは負けた時のことも考えたりするの?」と問うと、これに「考えますね。そこからが勝負かなとも思います」と返答。禅問答のような深い対話も繰り広げた。

また、物議を醸した「THE MATCH 2」のネーミング問題についても言及した。朝倉未来と平本蓮が東京ドームで再戦する5月4日の大会名が発表された直後、那須川が自身のX(旧ツイッター)で「THE MATCH 2って名前だけは違うと思います」と投稿し、賛否を呼んだ件だ。

この騒動に青木が「ナスガワさんとしては実際はどうなんですか? 俺は〝そもそもナンバーシリーズだったのかよ!〟って思ったけど」とメガネを光らせ、投稿の真意を問う。これに那須川は「俺は、ちょっと悔しかったんですよ。あの大会に出ていた人が誰も怒っていなかったことに…。みんな、それくらいの気持ちで出ていたのかと思っちゃって。だから、普段はあんまりそういうことしないけど、あえて言ったんです」と胸中を吐露した。対談の様子は、青木の公式ユーチューブチャンネルでも配信される予定だ。

1時間近く青木と語り尽くした那須川は「収穫? めちゃくちゃありました。格闘技のことだけじゃなくて生き方とか…。思っていることが自分と同じだって確認できたり、試合に臨むまでの過ごし方の話もできましたし。自分のことを客観的に見てくれている感じがすごくしましたね」と手応えを口にする。

さらに、モロニー戦に向けて力を得たと断言。試合を控え、緊張感の高まる時期に自然体で対談に臨めたことで「だからこそ自分の中でもいいトレーニングができているんだなって思いました。自分でも楽しみです」と拳を握る。そして、自転車で新宿方面に走り去る青木を見送るのだった。

【武尊との世紀の一戦はPPV売り上げ25億円超】「THE MACTH」は、2022年6月19日に東京ドームで開催された。無敗の那須川と、K―1の絶対エース・武尊の〝世紀の一戦〟をメインに、キックボクシングのドリームカードがそろい話題沸騰。那須川 vs 武尊は7年かかって実現に至ったスーパーマッチだったことに加え、この試合を最後に那須川がボクシングに転向することもあり、注目度がさらにアップして5万6399人の大観衆を集めた。PPVの売り上げも25億円超とされ、日本格闘技史上に残る歴史的なイベントとなった。

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