西武・高橋光成投手が28歳の誕生日を迎えた3日に今季へ懸ける不退転の決意を語った。3年ぶりに誕生日をキャンプ地の宮崎・南郷で迎え、33球の初ブルペンを敢行。「たくさんの方におめでとうと言っていただけて、すごくうれしい」と述べた。
昨年は右肩不安から出遅れ、結果的に0勝11敗、防御率3・87の屈辱的なシーズンを送った。そのリベンジから11年目の今季には「今年は勝負の年。プロ野球人生の分岐点だと思います。振り返った時にいいシーズンだったなと思える年にしたい」と並々ならぬ思いを抱いている。
昨年、パンプアップした肉体を若干絞り、新仕様の体の扱いにも慣れてきた。「今年は今まで以上に仕上げてきたので、その分オーバーワークになってケガをしないということと、早く実戦で投げたいという気持ち」
この日の33球は捕手を通常の位置よりも約1メートル手前に座らせた。その意図について「自分は上から投げるので右に浮いてしまう軌道が嫌。上から投げ下ろす軌道を出したい」と力説。また「試合とブルペンの球速が10キロぐらい違う。(ブルペンでは)全力で投げても140キロちょっとしか出ないので。ブルペンで良くしても実戦につながらないというところから何か変えたかった」とも補足した。
昨季終了後にはメジャー挑戦を希望していたが、その熱い思いは一時封印。チームとともに屈辱的な結果にあえいだ昨シーズンからの巻き返しを図る。その意識をオフの自主トレから高め、早くも確かな手応えをつかみつつあるようだ。
その証拠に右腕は「ブルペンで調整するという概念が僕の中でなくなってきた。だから対バッターで投げていきたいということで、2月中もライブBPを多めに入れてやろうかなと思っています」と今後の調整法にも言及するなど〝絶口調〟だ。果たしてライオンズ復活のキーマンとなれるか。