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6月の都議選「波乱」の予兆か 石丸新党と袂分かった〝選挙の神様〟小池都知事の都民ファと結束

東スポWEB 2025年2月4日 6時5分

小池百合子都知事と〝選挙の神様〟が合体だ。今夏の東京都議選をめぐってさっそく各党が火花を散らしている。裏金問題の余波が続く自民党をヨソに昨夏の都知事選で2位となった石丸伸二・前広島県安芸高田市長は地域政党「再生の道」を立ち上げた。一方、都民ファーストの会は石丸氏の参謀だった藤川晋之助氏に急接近。何があったのか。

都内で3日に行われた都民ファの勉強会に、藤川氏が講師として招かれた。テーマは選挙。現職議員や候補内定者が集まり、〝選挙の神様〟から極意を学んだ。昨夏の都知事選ではお互いに敵同士だっただけに、藤川氏は都民ファ議員らを見渡しながら「なんとなく違和感を感じる方も多いんじゃないか」と話した。

都議選は6月13日告示、22日投開票の日程で予定されているが、石丸氏は地域政党「再生の道」を立ち上げ、候補者を募集している。藤川氏は「まずは石丸塾を作って人を集めて、その中からいいメンバーを集めようという話をしたことあったが、はっきりと断られました」と、石丸氏とのやり取りを明かした。

石丸氏は「藤川さん、そういう感覚が古いんです。私の目指す政党はプラットフォーム政党なので政策はいらないんです」と新しい政党の形を主張したという。しかし、藤川氏は「ちょっと意味が分からなかった」と振り返った。

「言っていることが分からん。俺はもう古いんだな。古い人間が新しい感覚の人に文句を言っても始まらない。〝老兵は去るのみ〟だと」ということで、藤川氏は石丸新党には携わらないという。

とはいえ、都知事選でガチンコでやり合った相手陣営と接近するとは驚きだ。関係者によると昨年から動きはあったという。都民ファ関係者は「昨年、ある会合で藤川氏が『石丸新党を自分はやらない』と話しているという情報をキャッチして、それならばということでコンタクトを取っていました」と明かした。

都民ファにとって次の都議選は結党後、3回目となる。「1回目の都議選では多くの都議が〝小池旋風〟という風のおかげで当選したようなもの。2回目も似たようなものです。今の都民ファに必要なのは、風に頼らないで選挙に当選することです。そのためにはドブ板選挙を知っている人に喝を入れてほしかった。それが藤川氏です」(前出の関係者)

藤川氏はもともと自民党田中派議員の秘書を務めていた人物で、ドブ板選挙に精通している。それだけに都民ファからの「喝を入れてほしい」との要望にも快諾したという。

問題は今後だ。都民ファと藤川氏の接近が一時的なもので終わるのか、都議選でもそうなのか。別の都民ファ関係者は「そうなるといいが、そこら辺の話はしていない」と期待感を示す。

現在、都議会は自民党が第1党だが、裏金問題の余波が続いている。〝選挙の神様〟からパワーを注入された都民ファが第1党に返り咲くか、SNSの力を背景に支持を拡大する石丸新党が既存政党を蹴散らすのか、注目の選挙となりそうだ。

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