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リバプール・遠藤航〝便利屋稼業〟から脱却できるのか 7年前にもあった苦境

東スポWEB 2025年2月4日 7時6分

【取材の裏側 現場ノート】イングランド・プレミアリーグのリバプールに所属する日本代表MF遠藤航(31)が、再び直面している〝便利屋稼業〟からどう脱却していくか注目している。

遠藤はリバプール1年目の昨季、前監督のユルゲン・クロップ氏からスタメンに抜てきされた一方、今季から指揮を執るアルネ・スロット監督が求めたのは、カップ戦要員、リーグ戦では終盤のクローザーの役割で、駒が揃わない時にはセンターバック(CB)起用もあった。文句も言わず何事もなかったかのように淡々と自身の仕事をこなす姿は、現地メディアも評価するほどだが、思うところはあるだろう。

異なる状況とはいえ、2018年夏に初の海外挑戦となるベルギー1部シントトロイデンへ移籍する前、〝便利屋〟として重宝された時に重なるものを感じた。浦和では、守備的MF(ボランチ)が第1希望だったが、チーム事情で3バックの中央が主戦となっており、日本代表でもCB、右サイドバック、守備的MFをこなせる器用さを評価されて18年ロシアW杯で自身初のW杯を経験したが、出番はなかった。

この時も葛藤がありながらも、与えられた役割を全うしてきた。その中で届いたシントトロイデンからのオファーが転機となった。本人は「クラブにはボランチで勝負したいという話をしている。いろいろできるところは評価されているとは思うけど、ボランチの出場時間を増やしたい」と〝脱器用貧乏〟を誓っていたが、不断の努力で守備的MFとしての地位を確立した。

現在の所属は世界最高峰リーグの名門。置かれた立場は以前とは異なるが、本人もこのままで良しとはしていないだろう。解決策は移籍なのか。それとも、チーム事情にも左右されるとはいえ、今後も在籍を続けていく中での勝算があるのだろうか。

(サッカー担当・森下 久)

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