【赤ペン!赤坂英一】“金の卵”たちは層の厚いDeNA投手陣の開幕一軍に残れるのか。宜野湾キャンプ3日目となった3日、即戦力新人投手の3人が初めてブルペン入りし、ピッチングを行った。
詰めかけたファンの目を意識してか、ドラフト1位・竹田祐(25=三菱重工West)がブルペンの真ん中で投げ始め、その右に同2位・篠木健太郎(22=法大)、左に同4位・若松尚輝(24=四国IL・高知)が投球開始。球数は各30球限定で、お互いに張り合うように力のこもった熱投を披露した。
そうした中、この時期に早くも最速150キロの直球を投げ込んでいたのが篠木である。
「学生の頃はこれだけの人が集まることはなかったですから、新鮮な気持ちで投げることができました。多くの人に見てもらっている中で野球ができるので楽しみながらやっています。だんだんといい感覚になってきているので、もうちょっと(調子を)上げられると思います」(篠木)と、意気込みたっぷり。新人合同自主トレ中から3人そろってブルペンに入り、投球練習を6回繰り返していたという。となれば、互いに切磋琢磨し合う気持ちが生まれて当然だろう。
「2人(篠木、若松)とは特に意識してないですけど、同期入団なんで一緒にレベルアップしていけたらなと思います。まず開幕ローテに入れるよう、ストライクゾーンで勝負できる球をもっと増やしたいです」
そう語るドラ1竹田のもっかの課題は「カーブの精度を上げること」。
「緩急をつけられる投手になりたいので、カーブは自分の生命線だと思います。遅い球でもしっかりとストライクを取れるようにしたい」
竹田や篠木によれば、三浦監督には自主トレ中からよく投球練習を視察されていたという。番長は早くもルーキーの力量を見定めつつあるのか。
「いや、まだまだこれからです。ブルペンだけでは分からないこともあるので、打者の反応なども見てからになりますね」(三浦監督)
そんなルーキーたちの熱気を感じてか、元ドラ1の4年目・小園健太(21)もここにきて危機感を募らせている。キャンプ2度目の投球練習の後、こう吐露した。
「新しい人がというよりは、僕自身が(一軍投手陣の)枠にもともと食い込めてない。自分が一番下だと思って、枠の中に入ろうと意識してます」
選手生命には限りがあり、黄金ルーキーも忘れ去られるのは早い。かつてのドラ1、浜口と上茶谷も昨季限りでソフトバンクへ移籍となった。今季の新人の中で生き残れるのは誰なのか