その手には乗りませんよ―。広島・新井貴浩監督(48)が、古巣でもある敵将の誘いの声に毅然と煙幕を張った。
3日までに阪神・藤川球児新監督(44)が来る3月28日の広島との開幕戦(マツダ)の開幕投手について「(先に言うのは)先輩なんじゃないんですか?(笑い)」と球界の慣例として、年上でもある鯉の将から、先に発表するものと主張したことについて、4日の練習後に言及した。
「だってオレ言ったじゃん」と応戦を開始した新井監督は、キャンプ・イン以降、鯉メディアにこの件を問われると「塹江」と即答している。昨季、自己最多の53試合と中継ぎ左腕として花ひらいた今季11年目左腕・塹江敦哉(27)を指名し続けて、その度にメディアから〝冗談ですよね?〟というリアクションしか受けていないが、この日も自らの考えに変化がないことを重ねて強調。新井監督によると、実際に本人からも「ご指名、ありがとうございます」とレスポンスがあったことも明かしており「本人にも伝えたし、塹江だって!言ったじゃん。本人にも伝えて、本人もその気になっているし。塹江です!」と念を押した。
実際には過去に5度の開幕投手経験がある大瀬良大地(33)や、初の大役に意欲を見せる森下暢仁(27)や床田寛樹(29)のエース格の抜擢が有力視される〝先発の栄誉〟だが…。実際にはまだ熟考中の模様だ。