新日本プロレス4日の後楽園ホール大会で、IWGPジュニアヘビー級王者のエル・デスペラードが藤田晃生(22)の挑戦を退け2度目の防衛に成功した。
同王座の史上最年少戴冠記録を狙う若き挑戦者を迎え撃ったデスペラードは開始早々から激しいチョップ合戦を展開すると、巧みな足攻めで試合の主導権を握る。15分過ぎにはクラーキーキャットに捕獲され劣勢に陥るも、Abandon Hopeをスタナーで切り返し流れを簡単には渡さない。
なおも粘る藤田に強烈な逆水平チョップからスピンキックを浴びたデスペラードだったが、脇固めに捕獲してギブアップを迫っていく。リバースタイガードライバーからのピンチェ・ロコをリバーススープレックスで切り返されながらも、カウント2で返しながらクラッチを離さずそのままピンチェ・ロコを発射。鮮やかな3カウントを奪ってみせた。
試合後の会場に「デスぺ」コールが巻き起こる中、王者は「俺はもうさんざんもらったから、もう一人にやってくれ」と「藤田」コールを呼び込む。「どうだ藤田。悔しいだろ、ハハハ。お前、大阪(11日)でもう1個大事なことあるんだろ。頑張れよ。楽しいと、お前とやるのは」と、ロビー・イーグルスと保持するIWGPジュニアタッグ王座V1戦(挑戦者はYOH&ロッキー・ロメロ)を控える藤田にエールを送った。
「俺はまだここからやりたいことがいっぱいあるからさ。もう頭の中で一人決まってるからさ。まあ、それはまだ内緒だよ。言わな~い」と煙幕を張りつつ大会を締めくくろうとしたデスペラードだったが、ここでユナイテッド・エンパイアのフランシスコ・アキラが登場。「まだ帰らせねえぞ。すごい試合だったね。ブラボー、デスぺ。2年前にお前にタップアウトさせられたけど、また戦う運命だって分かってた。だからここに来たんだ。来月6日、新日本アニバーサリーでお前の次の挑戦者は俺だ」と3月6日大田区大会での挑戦表明を受けた。
これにデスペラードは「そもそもお前の名前出したの、新日本じゃ俺が最初だぞ。次のタイトルマッチ、受けてやろうじゃねえか。セコンドもちろん就くんだろ? TJP先輩どこにいるんだよ、就いてくれるんだろ?」と受諾しつつ挑発。激高したアキラと乱闘を繰り広げて遺恨が深まり、V3戦での激突が決定的となった。