バレーボール日本代表に世界の重鎮も太鼓判だ。日本代表は2024年のネーションズリーグ(VNL)で男女ともに銀メダルを獲得。特に男子は昨夏のパリ五輪で優勝候補に挙がるなど、その戦いぶりが国内外で脚光を浴びた。今回は国際バレーボール連盟(FIVB)主催大会で運営などを行うバレーボールワールドのギド・ベッティCBO(最高ビジネス責任者)を直撃。男子代表チームや、エースの石川祐希(29=ペルージャ)らの〝世界的評価〟を明かした。
昨年のVNLでフィリップ・ブラン前監督(現韓国1部現代キャピタル監督)が率いた男子代表は、主要国際大会で47年ぶりに銀メダルと大躍進。世界ランキング2位で迎えたパリ五輪は堂々の優勝候補だったが、準々決勝で強豪イタリアにフルセットの末に敗れた。
男子代表の人気ぶりはフィーバーを巻き起こしており、大会後の10月から開幕した新リーグのSVリーグも注目度が急上昇。人気、実力ともに屈指の高橋藍が所属するサントリーと、西田有志が在籍する大阪ブルテオンが激突した開幕戦は、異例の地上波ゴールデンタイムで放送。日本バレーボール界は盛り上がりを見せている。
ベッティ氏は「日本の男子チームは、すごく見ていて楽しいバレーをしているので、世界中で、特に東南アジアでものすごく人気がある。五輪でも良い結果を残しているし、最も魅力のあるチームとして(世界中のファンの)皆さんが歓迎している」と力説した。
〝世界で最も愛されるチーム〟となった男子代表。ベッティ氏は、その理由として3つのポイントを挙げた。
「まず1つ目は、外国人の監督を連れてきたことによって、その練習の仕方や考え方が全部変わった。また、イタリアリーグとか海外に出ていく選手もいて、それも選手の強化につながっている。さらに、世界的に(バレーボール漫画作品の)『ハイキュー!!』の影響がすごく大きい。その漫画や映画が、世界中ですごく人気がある。この3つの要素が日本のバレーを強く支えて、人気を高めている」
中でも注目を集めるのは、主将でエースの石川だ。今季はイタリア1部の名門ペルージャに移籍。2日(日本時間3日)のターラント戦で両チーム最多の14得点をマークし、イタリア通算3000得点を達成するなど現在首位のチームに大きく貢献している。ベッティ氏は「間違いなく石川は世界トップ選手の1人。イタリアに行った当時はあまり期待されていなかったけど、徐々に良くなってきて、今は一番注目される選手になった」と〝世界最高峰〟の太鼓判を押した。
また、高橋についても言及。「3シーズン、イタリアで戦って、すごくレベルアップもしたし、人気選手の1人。2人とも世界中にたくさんのファンがいることは知っている」と高く評価した。
高橋は4日時点でインスタグラムのフォロワー数が約269万人を誇り、日本人男子アスリートで米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手に次ぐ2位。その人気ぶりは世界レベルだ。
バレーボール界の重鎮からもお墨付きをもらった日本代表。さらなる快進撃に期待だ。