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ヘンリー王子が違法取材のNGN社に完全勝利 和解金は1000万ポンド→200万ポンドに

東スポWEB 2025年2月5日 12時28分

ヘンリー王子は先月、ザ・サン紙を発行するニューズ・グループ・ニュースペーパーズ(NGN)社と和解したが、実際手にした和解金は200万ポンド(約3億8000万円)だったという。米メディア「デイリー・ビースト」が4日、報じた。

ヘンリー王子は、ザ・サン紙と現在は廃刊となったニューズ・オブ・ザ・ワールド紙が違法な取材行為を用いていたと訴えた後、両紙の発行元NGN社と法廷外で和解した。

当初は1000万ポンド(約19億3000万円)が和解金として支払われたと報じられたものの、王子が手にしたのはほんの一部で、そのうちの75パーセントは裁判費用に充てられ、少額が共同被告の元労働党副党首トム・ワトソン氏に渡されたと情報筋は証言している。そのためヘンリー王子はわずか200万ポンドしか受け取れなかったと示唆しており、同情報筋は、王子が金儲けをしたという報道を否定している。

それでもヘンリー王子の新たな和解金推定配当額は、兄のウィリアム皇太子が同社に対して同様の訴訟を起こした際にNGNから受け取ったとされる額の2倍で、元NGN幹部が経営するトータス・メディアは、皇太子のケースは約100万ポンド(約1億9000万円)だったと示唆している。

この訴訟は、ヘンリー王子とNGNの間で土壇場まで交渉が行われた後、先月和解した。ただし米モンテシトとロンドンの時差が8時間あったため、交渉は混乱し、複雑を極めたという。弁護士らは裁判長に対し、ヘンリー王子(おそらく睡眠中だった)と連絡が取れないと述べていた。

ある法律関係者は「損害賠償額は実際には訴訟開始の1週間前に決着していたが、遅れたのは責任問題だった。ヘンリー王子はハッキングと隠蔽に関与したとされるNGNの上級幹部の名前を公表したかったが、それは決して実現しなかった」と証言した。

王子の代理人として法廷の外で演説した弁護士のデイビッド・シャーボーン氏は、今回の和解を「記念碑的な勝利」と表現し、NGNは「違法行為と法に対する露骨な無視について、ついに責任を問われた」と表明しており、同時に今回の和解は「過去とこの訴訟に終止符を打つものである」としている。1000万ポンドは手中にできなかったが、訴訟はヘンリー王子の完勝に終わったようだ。

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