ビートたけし(78)こと北野武監督が都内で5日、最新作となるAmazon Original映画「Broken Rage(ブロークンレイジ)」(Prime Video)の世界独占配信(14日から)を記念し記者会見。〝キタノ組常連俳優〟の浅野忠信(51)、大森南朋(52)、白竜(72)、國本鍾建(58)が揃った。
同作は「暴力映画におけるお笑い」がテーマ。警察とヤクザに板ばさみとなった殺し屋(たけし)の奮闘を、前半30分はシリアスに、後半30分は同じ話をコメディータッチに描いた。たけしからしたら「かなり実験的な映画」で、Amazonに「無理な相談」をしたら「やって構わない」と言われ、撮ったのだが…。
会見冒頭のあいさつでは、〝お約束〟のおふざけもナシ。たけしは「劇場とテレビというのは、あまり意識してなくても、やはりこれだけ違うものになってしまうのか…。映画が完成した後、つくづく〝エンターテインメントというものは、見るほう、つくるほうの環境が変わると、これほどまで変わってしまうのか〟と、すごい分かるようになりました」と語った。
2時間半以上は映像を撮ったそうだが、「モバイルとかそういうもので見るものと、劇場で見るってのは、これだけ同じストーリーで同じテンションで撮ってるのに〝これだけ編集すると変わるのか〟と思うぐらい短くなりましたね」。
たけしは焦ってAmazonの担当者に聞いたが、「これでOKです。無理に伸ばす必要ない」と言われたという。
ただ、内容的には「まぁグレードとしてはそんなにひどくない。ま、そんなにスゴいとは言いませんけど、お金(月額料)を払ってみて、損したとは思わないだろう」とのこと。
たけしは「これほど電子通信機器が発達してきた時に、一体エンターテインメントはどういう方法をとるのかなと、今ちょっとかなり過渡期というか、試されてる時期なんで、その渦中にいるわれわれは、できる限りいろいろチャレンジしたいと思っています」と語った。