巨人の宮崎キャンプが大盛況だ。5日は休養日となったが、球団発表によれば4日までの第1クールは平日でも6000人以上の観客が詰めかけ、2日の日曜日には今キャンプ最多の1万2000人を動員した。
今オフには日米通算197勝を誇るレジェンド右腕・田中将大投手(36=前楽天)らビッグネームの補強にも成功。復活を期す右腕には連日、大きな注目が集まっているが、FA加入した甲斐拓也捕手(32=前ソフトバンク)も負けじと〝フィーバー〟を巻き起こしているのだ。
練習では個別のメニューだけでなく、頻繁にブルペンに入って新たなチームメートたちの投球を受け、積極的にコミュニケーションを取っている。その姿勢や体調面を確認した阿部監督も「(オフに)バリバリ練習してきたんだろうなというのは見ても分かりますし、ケガしそうだなと思った時にこっちが止められればいいなと思います」とうなったほどだった。
ファンたちは新戦力も目当てにキャンプ地を訪れているが、実は甲斐こそが〝1番人気〟だという。
あるチーム関係者は「お客さんの数は昨年より明らかに多く感じますね。優勝効果やマー君効果などと思われがちですが、来場しているファンの割合を見ると甲斐選手のファンの数がとてつもなく多いんです」と明かす。さらに「彼のグッズを持ったファンがかなり目に入りますし、応援の熱量もすごい。甲斐選手が球場を出入りする時には出待ちしている熱烈なファンが大歓声を上げていますし、まさに想像以上でした」と思わぬ〝誤算〟にうれしい悲鳴を上げた。
甲斐が新天地で人気を集める理由について、別の関係者は「もともとホークスも宮崎でキャンプをしているし、彼の地元も大分。立地的に昔からのファンが流れてきやすいのかもしれませんね」と推測した。
「(ここまで)充実しています」と手応えを口にしながら「まだまだやるべきことがたくさんあるなと思っています」とさらなる発奮を誓っていた甲斐。その集客力は球団の想定をさらに上回るかもしれない。