西武の即戦力として期待されるドラフト2位ルーキー・渡部聖弥外野手(22=大商大)が周囲に好影響を与えている。
大きな刺激を受けているのが、今季で5年目を迎えた同い年の長谷川信哉外野手(22)だ。2022年に支配下登録され、3年間で出場は168試合。現状で外野は〝ガラ空き状態〟だが、同学年の渡部が強力なライバルとして立ちはだかる。春季キャンプの第1クールでは、特打で仁志野手チーフコーチらが投げる約450球を連日打ち返し、懸命にバットを振っている。
「開幕スタメン」を公言する渡部とは宿舎で同部屋。長谷川は「足も速くて球も強い。バッティングもいいということで本当に負けないように。本当にレギュラーを取られないように。自分が割って入っていくと思っています」と闘志を燃やす。
レギュラー奪取への課題は「もうバッティングですね」とズバリ。その中でも「強い球に対してのアプローチはすごく考えていて、その中でも高めのボールに対してのスイング軌道がバラバラになりがちなので、そこを一定にしていきたい」と明確だ。
そこで練習中に想定しているのが〝打倒・モイネロ〟。昨季、最優秀防御率のタイトルも獲得したソフトバンクの剛腕との対戦では、7打数1安打3三振だった。
「ペイペイドームで投げてくるモイネロ投手の高めの真っすぐは難しいです。マウンドが高いんで角度がつく。そこを振り負けないように」
もちろん、渡部にモイネロとの対戦経験はない。長谷川は「まだ他球団と戦っていないというところでは、まだ僕の方が有利かなとは思いますけど」としつつ「スタートラインは一緒だと思うので。どれだけ開幕戦までにアピールできるかを大事にしたい」と力を込めた。同学年のライバルストーリーが相乗効果を生みそうだ。