ドジャースによる巨額マネーの投下が物議を醸している。
昨オフには大谷翔平投手(30)と10年総額7億ドル(約1015億円=当時)のメガ契約を結んで世界を驚かせたが、球団は今年も手を緩めなかった。サイ・ヤング賞に2度輝いたスネルを5年総額1億8200万ドル(約282億円)で獲得するなど、豊富な資金力を見せつけ、今季のチーム総年俸はMLB最高となる3億8910万ドル(約591億円)に上っている。
当然、球団の財政格差による戦力不均衡が相次いで問題視され、今やドジャースは「悪の帝国」とののしられる対象となっている。
そうした中、MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏(66)はドジャース球団の姿勢を支持。スポーツ専門サイト「アスレチック」などは6日(日本時間7日)に、マンフレッド氏が「ドジャースは本当によく運営され、成功している組織だ。彼らがやっていること、やってきたことはすべて我々のルールに合致している。彼らはファンに最高の商品を提供しようとしている。これらはすべてプラスだ」と語ったと伝えた。
総年俸の高さでドジャースに続くのは、メッツの約3億2600万ドル(約499億5000万円)。最も少ないのはマーリンズの8910万ドル(約46億3000万円)だ。実に10倍以上の開きがあるが、マンフレッド氏は「人々がフィールドが均衡し、公平であると認識しているか、金銭が勝敗を左右すると考えるかは別の問題だと思う」と持論を述べている。
実際、大金を使って補強すれば必ずワールドシリーズに優勝できるとは限らないが、議論はいつまでも平行線をたどりそうだ。