2026年北中米W杯アジア最終予選を戦っている中国代表の〝切り札〟が3月の同予選に出場できないことが確実になった。同国メディア「捜狐」が報じた。
J1鹿島でもプレーしていたブラジル人MFセルジーニョは2020年から中国1部の長春亜泰(今季は北京国安)でプレーする中、昨年に中国国籍の取得と同国代表入りすることに同意。その手続きが進められており、コンゴ民主共和国から中国に帰化予定のFWオスカルとともに、3月20日のサウジアラビア戦から出場できる見込みだった。
しかし、同メディアは「セルジーニョは帰化要件を満たしたばかりだが、ブラジルとイタリアの二重国籍を持っているためイタリア側の手続きが遅すぎるため、問題が生じている」とし「中国の関係当局が特別な手配をそいて帰化の許可を与えてくれることを期待しているが、現時点ではほぼ不可能と思われる」と3月までに手続きが完了しないという。
中国代表のブランコ・イバンコビッチ監督にとってもW杯出場権の獲得に向けて大きな誤算といえる。同メディアは「中国代表に現在、セルジーニョのような攻撃を組織し、中盤でシュートを打てるような選手がいないのは残念だ。結局、厳しいスケジュールのために実現しなかった。セルジーニョは中国代表のユニホームを着るのを延期するしかない」と伝えていた。