ソフトバンク宮崎春季キャンプ(生目の杜運動公園)の7日、夢の二遊間が誕生した。独自調整を託されている「S組」の柳田悠岐外野手(36)と山川穂高内野手(33)が午後からの自由練習でコンビを組んで特守。キャンプらしい光景にファンが目を輝かせながら見守った。
気温10度を下回り、凍てつく寒さの中、柳田の絶叫が響いた。「やらしてくださーい!」。連日の特守で500本のノックを受けている山川に誘われ、今年37歳を迎えるベテランが元気に白球を追った。三塁、遊撃、二塁、一塁の順に守備位置につき、互いに150本を超えてからは「ショート山川」「セカンド柳田」の二遊間を形成して、併殺を完成させるスタイルに。キャンプでしかお目にかかれない「夢の二遊間」誕生に、生目の杜運動公園の片隅にあるサブグラウンドに集まった野球ファンからは歓声が上がった。
100本を超えたあたりから降り出した雨にびしょ濡れになりながらの特守だった。途中2人のコンディションを案じて「S組」担当の笹川隆コーチ(45)が何度も状態を確認するも、柳田は高校球児に戻ったかのように直立不動で「いけます。やらしてください!」とノルマに設定した200本をクリア。何度も響く柳田の絶叫に山川が爆笑するたびに、ファンの笑い声が上がった。
最高のファンサービスに、山川は「夢の二遊間!」とうなずきながら「明日(土曜日)だったら、もっと良かったすね」とファン目線で充実の時間を振り返っていた。