エンタメ業界が「コンプライアンス」に怯えている。
日本テレビの人気バラエティー番組「世界の果てまでイッテQ!」は7日、今月2日に急きょ放送内容を変更した韓国ロケについて、公式Xで「予定していた韓国のロケ企画での協力先が、世界平和統一家庭連合、いわゆる統一教会の関連団体であるとのご指摘が外部からあり、放送内容を急きょ変更いたしました」と説明した。
続けて「日本テレビからロケ協力先の団体に直接問い合わせましたが、現在も統一教会と無関係であるとの確証を得るまでには至らず、独自取材の情報や国内の現在の状況も含めて総合的に検討した結果、当企画については今後も放送しない判断を致しました」と報告。その上で「確認が不十分だったことによりご迷惑をおかけした皆様、並びに、楽しみにしていただいた視聴者の皆様に、改めてお詫び申し上げます」などと謝罪した。
これに旧統一教会問題を追及してきた紀藤正樹弁護士は7日、Xで「コンプライアンス上当然ですね」と投稿。日テレの対応を一定評価した。
メディア界隈では「コンプライアンス」という言葉に非常に敏感になっている。元タレント中居正広氏の女性トラブルが飛び火したフジテレビはCM差し止めが相次ぎ、青色吐息。
TBSラジオは先月27日、フリーアナウンサーの生島ヒロシをラジオ2番組から降板させた。理由は「TBSグループの人権方針に反する重大なコンプライアンス違反があったことを確認したため」だった。スタッフなどへのパワハラや不適切画像を送りつけるなどのセクハラ行為が問題視された。業界関係者の話。
「やはりフジテレビのCM差し止めの影響が大きい。今まであそこまでのことはなかった。各局、『フジの二の舞はご免』とばかりに、コンプラ違反にはいつになく厳しい。日テレの対応は当然だ」
吉本興業でも違法オンラインカジノに関与した疑いのある所属タレントをただちに出演自粛させた。
フジの凋落ぶりを目の当たりにすれば、恐れをなすのも当然か…。