阪神は春季キャンプ地の沖縄・宜野座で、今季初実戦となる紅白戦を8日に開催。7日の練習終了後、報道陣の取材に応じた藤川球児監督(44)は紅組、白組の先発オーダーを事前公表。白組に昨季のレギュラーメンバーをズラリと揃え、〝仮想開幕オーダー〟とも呼べる打順をテストする考えを示した。
白組には1番・近本(中堅)、2番・中野(二塁)、3番・佐藤輝(三塁)、4番・森下(右翼)、5番・大山(一塁)、6番・糸原(DH)、7番・豊田(左翼)、8番・木浪(遊撃)、9番・梅野(捕手)と主力級の選手ばかりが顔を並べる。対して紅組は高寺、小幡、原口、渡辺ら控え組中心のメンバー構成。紅白戦と呼ぶには戦力差に大きな偏りがあるが、そこには新指揮官の明確な意思がにじみ出る。
「少ない打席でしょうけど、彼らが新しい打順についてどう思うのかを見たかった。本来なら(戦力を)均等にするところなのですが、打撃コーチとも(考えに)ズレがなかったので」(藤川監督)
監督は昨季までのオーダーを解体し、4番に森下を据えた新打線を構想中。〝内輪〟のみで行う紅白戦だからこそ、さまざまなケースを想定したテストを行うことが可能だ。
レギュラークラスがほぼ固定化されているチームの現状を打破すべく、耽々と牙を研ぐ控え組の若虎にとっても、今回の実戦は格好のアピールチャンスとなる。
「平田二軍監督や担当コーチからも、いま勝負しようとしている選手たちがいると聞いている。こちら(一軍キャンプ地・宜野座)にいる選手も岐路を迎えることになる」と語った指揮官は、チーム内競争の活性化に期待を寄せた。