放送作家を引退した鈴木おさむ氏が8日、関西テレビ「ドっとコネクト」に出演。米投資ファンドのダルトン・インベストメンツがフジ・メディアHDの日枝久取締役相談役に対し、辞任を要求したニュースにコメントした。
フジ・メディアHDの大株主であるダルトンは3日、書簡を公開し、日枝氏に対し辞任を要求。書簡では日枝氏を「独裁者」と呼び「ガバナンスに欠陥がある」と厳しい論調で批判している。
この話題に鈴木氏は「僕はフジ社員の皆さんは、放送がどうなるか分かんないですけど、ストライキでもして(日枝氏の)辞任を要求したらいいと思うんです」ときっぱり。
続いて日枝氏の影響力について「僕は30年間、放送作家でフジテレビでやってきましたけど、日枝さんのやったことですごい嫌な思いをしたかは別問題として、影響力は絶大で、やっぱり人事。社長もそうですし、日枝さんに認められて社長になってたと思うんですよ」と解説した。
そのため「若いころはいいんですけど、段々上に行けば行くほど、フジテレビをいい会社にするというよりも、『日枝さんに気に入られてどう社長になるか?』というような空気が僕はあったと思う」と指摘し「その体制が、80年代の『楽しくなければテレビじゃない』の空気感で当たってきたのをずっと引きずってて、いい所もあるんですけどアップデートしなきゃいけないところが、しきれなくていろんな問題が起きてると思う」と分析した。
さらに「僕は現場でやっていて、テレビがオールドメディアと言われてますけど、変えなきゃいけないことを変えられなかったと思う」と警鐘を鳴らし、「80年代90年代に番組を当てた人たちが、いまだに上層部の人たちがそこの主人公がグルグル変わっているように見えるんです。いいこともあるんですよ、ただスタートアップとか今の勢いのある会社を見ると40~50代の人が社長で、ちゃんと今のネットのことも世の中のことも分かってるんですよ」と業界の変化のなさを嘆いた。
その上でフジテレビの社員について「『テレビはオールドメディア』と言われることに対してよりも、多分日枝さんの印象のほうを気にしているはず」と推測し「この際だから、そこを変えたら実はテレビ局の中で一番新しい形になれるんじゃないかなと思ってます」とエールを送っていた。