新４番だけではない。虎の新助っ人も初実戦から結果でアピールした。阪神のラモン・ヘルナンデス内野手（２８＝メキシカンリーグ）が８日、沖縄・宜野座で行われた紅白戦で２打数１安打１打点と存在感をアピールした。
新助っ人は若手中心で編成された紅組の４番・ＤＨでスタメン出場。第１打席では門別のキレのある直球に見逃し三振を喫した。それでも３回にチャンスが巡ってきた。
一死から高寺が四球と盗塁で好機を拡大し、小幡の中前打で先制。続く前川が中前打でつなぎ一、二塁の場面だ。ヘルナンデスは石黒の投じた初球、外角球に素直に反応すると、打球は右翼線へ達する適時二塁打に。さらに野口、井坪の連続適時打で５得点というビッグイニングを演出した。
ヘルナンデスはバリバリのメジャーリーガーではない。初めての日本でのキャンプで一塁、三塁、外野の守備につくなど意欲的だ。打撃でも藤川監督から「右方向を意識して」というリクエストを受けており、注文通りの答えを出した。
「日本の選手からは学ことが多い。三振が少なく、投球へのコンタクトもうまい。狙った球ではなくてもファウルにする技術もそう。そういった点を学んで実戦で生かせればと思っている」
ベースボールとは違う野球をリスペクトし、謙虚に取り組む姿勢は及第点。ヘルナンデスに野球の神様がほほ笑んでくれることを、虎党は願っている。