持ち味を生かす時がやってきた。カーリングの日本選手権7日目(8日、神奈川・横浜BUNTAI)、女子準決勝はロコ・ソラーレ(LS)が北海道銀行に5―11で敗戦。2大会ぶりの優勝は逃したものの、選手たちに悲観する様子はない。
最後まで流れをつかむことはできなかった。2―2の第3エンド(E)は、今大会好調のスキップ・藤沢五月のラストショットがまさかのスルーとなり、4点を献上。第4Eに1点、第5Eに2点をスチールするも、後半は立て続けに失点を許した。藤沢は「この試合に限って言えば、チームがというより(敗因は)私のショット。私の責任だったかなと思う」と悔しさをにじませた。
ただ、崖っぷちに抜群の勝負強さを発揮するのがLSだ。2018年平昌五輪は代表決定戦を制し、日本カーリング史上初の五輪表彰台となる銅メダルを奪取。22年北京五輪の代表候補決定戦は2連敗を喫しながらも、奇跡の3連勝で望みをつなぐと、世界最終予選も突破。本戦では銀メダルを獲得した。今大会も4位以下だった場合は26年ミラノ・コルティナ五輪への道が閉ざされたが、何とか3位に食い込んだ。
ミラノ・コルティナ五輪の代表候補決定戦は、9月に開催される。まだ半年以上も時間があるだけに、藤沢が「私たちは代表決定戦にもしつこいぐらい出ている。しっかりその強みを生かしたい」と言えば、サード・吉田知那美も「五輪トライアルのチケットと、でかい課題をもらった。もうやることはない、最後はクッキーでもつくっちゃおうかくらいの準備をしたい」と不敵な笑みを浮かべた。
LSはゾンビのように何度もはい上がり、歓喜の輪をつくってきた。今回の悔しさも未来の笑顔に変えるつもりだ。