新生ゼロワンが9日、東京・新木場1stRINGで発進した。2020年7月から親会社だった「ダイコーホールディングスグループ」との契約が満了。「株式会社スタジオバックドロップ」がオーナーとなり、新体制でスタートを切った。
メインイベントでは関本大介(大日本プロレス)と組んだ〝鉄の悪魔〟シェーン・マーサー(36)が、田中将斗&クリス・ヴァイスを相手に衝撃のゼロワン初登場を果たした。
筋骨隆々のマーサーは田中に強烈なチョップを叩き込み、エクスプロイダーで軽々と後方に投げ飛ばす。田中のスイング式DDTも決めさせず、強引にキャッチすると、フォールアウェイスラムで豪快に投げ捨て観衆の喝采を浴びた。
ヴァイスともド迫力のファイトを繰り広げると、ゴールドバーグばりのジャックハマーで田中をマットに打ちつけた。さらに田中のバックを取った関本を2人まとめてぶん投げる驚異のジャーマンスープレックスも披露。リフトアップから空中に放り投げ、ツームストーンパイルドライバーを決める荒技まで見せた。
最後も圧巻だった。コーナーに上がって横抱きの体勢から、そのままフォールアウェイスラムで田中を投げた。ここで何とマーサーも体を浴びせながら1回転。スパニッシュフライの要領で、田中を圧殺した。驚異の必殺技「ムーンサルト・アンド・バッテリー」(ムーンサルト式バックフリップ)が決まって、エースの田中から3カウントを奪った。
ケンタッキー州出身のマーサーは180センチ、102キロの体ながら、ベンチプレスは270キロ、バーベルスクワットは370キロを上げるという超怪力の持ち主。10代の時に見た米ECWでの田中vマイク・アッサム(ザ・グラジエーター)の激闘に感銘を受け、プロレスラーを志したという。今回もSNSを通じて自らゼロワン参戦を売り込んだ上に、何と憧れの田中からフォール勝ちしてみせた。
これが2度目の来日となったマーサーは、初上陸のゼロワンマットに特大のインパクトを残した。「俺がゼロワンの歴史を変えてみせる。俺が新たなイチバンだ」と豪語。3月28日・新宿フェイス大会からの継続参戦も決まった超怪力男が、新生ゼロワンに嵐を起こす。