浜松オートのSG「第38回全日本選抜オートレース」は10日、5日目を開催し9R以降で準決勝戦が行われた。
長田稚也(24=飯塚)は万事休すの展開からアッと驚く大逆転で優出キップをつかみ取った。準決勝戦10Rは、先頭を走る金子大輔と2番手・佐藤励がピタリと重なり逃げ態勢を築く。長田は3番手でチャンスをうかがうが、前が重なりなかなか突破口を見いだせない。こう着状態は最終回まで続き、金子、佐藤、長田のままゴールを迎えるかに見えたが、最終3、4コーナーで猛然とまくり攻勢をかけた長田が最後の最後に佐藤をかわした。
「伸びがあるのは分かっていたので道中はタイヤを我慢して、最後は思いっ切り行きました」と長田。まさかの逆転を許した佐藤が「完敗です」と脱帽のミラクルだった。
昨年は思うような成績が残せずに苦しんだ。今大会も2日目まで3着、7着と苦戦ムードが漂ったが、下周り整備をしてロッド交換に踏み切った3日目から流れが変わった。「飯塚の先輩のおかげでここまで来れました。このエンジンなら周回が延びても問題ないと思う。浜松は好きな走路だし、しっかりやることはやります!」と力を込めた。