ドジャースからFAとなり、「キケ」の愛称で親しまれるユーティリティープレーヤーのエンリケ・ヘルナンデス内野手(33)が、1年契約で基本合意したと9日(日本時間10日)に報じられた。
キケといえば、大谷翔平投手(30)が本塁打を放った際に、大人気漫画の「ドラゴンボール」に登場する「かめはめ波」で出迎えることでもおなじみ。チームのムードメーカーであり、昨季も内外野で6つのポジションに就くなど、指揮を執るロバーツ監督にとっても戦略の幅を広げるありがたい戦力だった。
メディカルチェックの結果を受けて正式発表となる見込みだが、キケには本命視されたドジャースの他にもヤンキースやエンゼルス、ジャイアンツも獲得に興味を示していたと伝えられる。
昨年のワールドシリーズで優勝したドジャースは、オフの争奪戦でソト(メッツ)こそ獲り逃したもののテオスカー・ヘルナンデスと再契約。サイ・ヤング賞を2度獲得したスネルら大物を次々と契約にこぎつけ、すでに「悪の帝国」とのレッテルを貼られている。
それだけに、飽くなき補強を続けるドジャースを快く思わないファンのうっぷんはたまるばかりのようだ。
米メディア「トータル・プロスポーツ」は「キケ・ヘルナンデスのドジャース復帰にMLBファンは不満をぶちまける」と〝アンチ派〟の思いを紹介。「再びドジャースが優勝した」と記した上で、SNS上に投稿された「よかった。彼らを嫌う理由がまた一つ増えた」「まったく冗談みたいなスポーツ」「彼らのロースター枠は他のチームより大きいのか?」といった声を紹介した。
2023年オフに10年総額7億ドル(約1015億円=当時)のメガ契約で大谷翔平投手(30)を獲得して以降も、ワールドシリーズ優勝へ補強し続けるドジャース。戦力を整えれば整えるほど、ドジャースを嫌うファンも増えていきそうだ。