西武で2年連続開幕投手が内定している今井達也投手(26)の進化が止まらない。
侍ジャパンの井端弘和監督(49)が南郷キャンプを視察した先日6日、今井は目前で31球のブルペン投球を披露。同監督は「一度アジアチャンピオンシップの時に呼んでいるので、また来年に向けてすごく期待している」と、2026年3月に迫る第6回WBC本戦での招集を見据えた期待を語った。
3月の強化試合(オランダ戦)の最終候補にも入っている今井は「日本のトップ選手が集まる大会なので、そういう中でプレーできるのはすごく光栄なこと。他球団の選手からの情報だったり、刺激だったり。参加できたらいいですし、毎回楽しみにしている」と参加に意欲を示している。
プロ8年目だった昨シーズン、25試合(173回1/3)を投げ187奪三振で初タイトルの奪三振王に輝いた。連続奪三振王を目指す今季も、師事する鴻江寿治氏の合同自主トレにチームメートの隅田とともに参加し、精力的な取り組みを見せていた。
ここ数年の取り組みの中で変化が顕著なのが、投球時の軸足(右足)と踏み出し足(左足)の歩幅の縮小だ。以前6歩半だった歩幅は「6歩から5歩半ぐらいが一番気持ち良く投げられる」(今井)と昨年から目に見えて縮まっている。下半身主導の「あし体」である自らの体のタイプを追及した上で、力を最も有効的に発揮できる使い方を常に追い求めている。
「それ(歩幅)は日によって変える。立った姿勢とか大地から投げに行って勝手に着いたところでいいと思っている。(右半身の力を使って)強い球を投げる欲だけは出さないように。傾斜に対して真っすぐ立てると、あまり投げている感覚がなくなる」
こういって歩幅を狭める意味、打者から見て力感なく、それでいて一番自分の力を発揮できる姿勢=投球フォームを追及する目的を語る。
「僕の体から投げられないボールを投げようとは思わない」という〝新ドクターK〟の探求心が、今年もより投球に奥行きをもたらしそうだ。