DeNAがキャンプ中に開幕投手は東克樹投手(29)に決まったとサプライズ発表した。東の背番号11にちなみ、11日午前11時11分に明らかにするという実に念の入った演出付きだ。
しかも、会見で三浦監督にいつ開幕投手を告げられたのかと聞かれた東は「1月11日午前11時11分です」と回答。そこに三浦監督が補足として、こんな裏話を披露した。
「厳密に言えば、僕は11時11分11秒に携帯電話の発信(ボタン)を押しました。(東に)かかるまでは、ちょっと誤差がありましたけどね」。東によれば、その日はちょうど自主トレ期間中で練習が休みの日。前日の10日に番長から「電話する」との予告があり、待ち構えていたという。
東は一昨年に16勝で最多勝のタイトルを獲得し、昨年もチーム最多の13勝を挙げて2年連続で2桁勝利。三浦監督としては、開幕投手を任せることに迷いは全くなかったという。
「開幕戦、開幕投手というのは独特の雰囲気の中で戦うものです。しかもホーム(横浜)で、一番最初にマウンドに上がるわけですから、プレッシャーもかかる中で、東に自分の投球をしてほしいと思っています。それができれば、おのずと結果はついてくるでしょう」
指揮官の熱い気持ちと信頼感を傍らで聞いた東も、力強くこう言った。
「今年もしっかりやるぞという気持ちが、改めて芽生えました。チームのスローガン『横浜奪首』のためにも、大事な試合になると思う。いいスタートダッシュを切れるような投球をしたいです」
開幕戦の相手は昨季15勝9敗1分けと、最も勝ち越した中日だ。それでも「1年間戦う相手なので、今年の東というか、嫌なイメージを植え付けられるような投球ができたらいいと思います」とエースに気の緩みはない。
この意気込みが開幕戦勝利、さらには27年ぶりのリーグ優勝と日本シリーズ連覇につながるか。