米プロバスケットボールNBAレイカーズの八村塁(27)のスタメン起用継続を巡って議論が沸き起こる中、J・J・レディック監督が重用する意図を説明した。
レイカーズは今冬のトレード期限間際に、史上最大のトレードと称される移籍劇で、現役屈指のスーパースターであるルカ・ドンチッチが加入した。そこでぼっ発したのが、八村をスタメンから外して、肩の負傷から復帰したドリアン・フィニースミスをスタメンで起用すべきという議論だ。フィニースミスはマーベリックス時代にドンチッチと名コンビで、息の合ったプレーを見せていた。そこで、ドンチッチの加入に合わせてフィニースミスのスタメン待望論が噴出しているのだ。
だが、指揮を執るレディック監督は八村のスタメン起用継続の方針を明言した。 スペイン紙「マルカ」は「レディックは先発メンバーをそのまま維持する。変更を求める声もあるが、フィニースミスではなく、八村がトップ5に残ることになる。特にレイカーズの守備面での懸念が続いていることを考えると、この決定は注目を集めている」と報道。「レディック監督は、フィニースミスが先発として有力視されていたものの、最終的には交代を断念したことを認めた」と指揮官の方針を伝えた。
レディック監督は「ドー(フィニースミス)についてはかなり検討した」としつつも「だが率直に言って、彼がベンチから出場しても先発しても彼のプレースタイルは変わらない。ルイは今季ずっと素晴らしい選手だった」と方針を明らかにした。同紙は指揮官が八村にこだわる背景をこう分析する。
「理由はバランスだ。八村は1試合平均13・0得点、5・2リバウンド、3ポイントシュート成功率42・7%という信頼できるスコアラーだ。一方、フィニースミスは守備の存在感で知られているが、トレードで加入して以来、さまざまな役割で起用されてきた。1試合平均6・9得点、2・9リバウンドは、彼が新しいチームにうまく適応していることを示しているが、レディックは彼が先発するかどうかにかかわらず、彼の影響力はあると考えている」
つまり八村の攻撃力を現状では重視して、しばらくはスタメンを固定するというわけだ。「八村を先発メンバーに残すことで、継続性とスペースが確保される。彼は特にレブロン・ジェームズ、今後はドンチッチと並んでプレーしている時、キャッチ・アンド・シュートのチャンスで効率よくプレーする。ジェームズとドンチッチの両者がボールをコントロールすると考えると、フロアを広げられるフォワードがいることは大きな強みだ」と同紙はこの決断が功を奏すとみている。
八村が名門で不動の中心となりそうなムードだ。