中国のオンライン旅行大手「携程集団(トリップドットコム・グループ)」は11日までに、旧正月「春節」の連休期間(1月28日~2月4日)の海外旅行先ランキングで日本が首位だったと公表した。
東京、大阪、京都といった大都会や人気観光地のほか、北海道の札幌、函館、登別、岐阜県・高山といった雪景色と温泉を楽しめる地方の人気が高かった。
日本以外ではタイ、マレーシア、シンガポールと続いた。昨年トップのタイは、中国人俳優・王星が1月に人身売買で行方不明になり、ミャンマーに誘拐されていた事件が影響し、キャンセルが相次いだという。
中国事情通は「2022年に北京冬季オリンピックが開催されたこともあり、中国政府はウインタースポーツに力を入れてきたので、スキーが好きな中国人が増え、〝氷雪観光〟も人気です。国内ではロシアや北朝鮮に近い東北地方のハルビン(黒竜江省)、長春(吉林省)、北京、瀋陽(遼寧省)などが人気です」と語る。
東北地方は遠いため、雪景色が美しい〝成都雪村〟こと成都市(四川省)の南宝山観光区の金山村も人気となっている。しかし、今年は極端な雪不足だった。金山村は綿でニセ雪を演出し、観光客を集めたが、訪れた観光客が激怒している。複数の中国メディアが日までに「『雪村』が『綿村』に。成都の景勝地が謝罪」と報じ、SNSで騒動となっている。
南宝山観光区が春節に合わせてSNSに公開した〝雪村プロジェクト〟のプロモーション映像は雪景色で「中国東北部に行くのはお金に余裕がないわけではないが、成都雪村に行った方が費用対効果が高い」というものだった。しかし、観光客が現地に行ってみると、雪ではなく綿によるニセ雪だった。観光客からクレームが殺到し、現在は綿が撤去されている。