ドジャースの守護神、エバン・フィリップス投手(30)が開幕に間に合わない可能性が強くなったと11日(日本時間12日)、地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」が報じた。
2022年から3年連続でフィリップスは昨季、チーム最多の18セーブをマークして地区優勝に貢献。ポストシーズンでは5試合に登板し、6回を無失点に抑える快投を披露していた。だが、メッツとのリーグ優勝決定シリーズ第6戦で右腕に異変が生じ、ワールドシリーズのメンバーから外れ、MRI検査で右肩甲下筋断裂などが判明した。
手術が必要なほどの損傷は見当たらず、11月にPRP注射を打って12月からメディシンボールなどでリハビリを開始。ただ、ボールを投げ始めたのが1月で、3月18、19日に東京ドームで行われる「開幕に間に合わない可能性が高い」とした。
昨季は投手陣に離脱者が相次ぎ、やり繰りに苦労したドジャースだが、今季は開幕前からリハビリ組が続出している。この日、再契約に合意したと報じられた212勝左腕、クレイトン・カーショーはオフに左ヒザと左足親指の手術をしており、復帰は早くても6月になる見込み。昨季、チーム最多の11勝を挙げたギャビン・ストーンや昨季デビューした期待の右腕、リバー・ライアンもオフに手術しており、今季は全休となる可能性が高い。さらに最速165キロの剛腕リリーバー、ブラスダー・グラテロルも前半戦の復帰は絶望といわれる。
一方、今オフは先発でサイ・ヤング賞左腕のブレイク・スネル、佐々木朗希、抑えでタナ―・スコット、カービー・イェーツと大物投手を続々と獲得。大谷翔平も5月に投手復帰を果たす方針で、駒は十分そろっている。米メディア「クラッチ・ポインツ」は「オフシーズンの補強によってブルペンも強化されているため、ドジャースは彼の回復を急ぐ必要はない」と守護神不在を楽観視しているが、果たして…。