〝IQボクサー〟襲名!?
ボクシングのWBOアジアパシフィック・バンタム級王者・那須川天心(26=帝拳)が12日、元WBO世界バンタム級王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)との10回戦(24日、東京・有明アリーナ)へ向けた公開練習を行った。経験豊富なモロニーとの戦いを頭脳戦になると予想し、勝利に自信を示した。
年内の世界挑戦実現のために絶対に負けられない強敵との一戦へ、公開練習ながらメキシコ人世界ランカーとの3ラウンドのスパーリングなど合計8ラウンドの長丁場で汗を流した那須川。KO勝ちを逃した前戦を「攻められるところで攻めきれなかった」と反省し、「僕は相手のアクションを待ってリアクションするタイプだった。今回は自分からプレッシャーをかけられるし、(相手の動きを)待てる。それを試合で出そうかなと」と修正の手応えを口にした。
試合展開は「中間距離の戦い」と予想する。「みんな遠い距離か短い距離かの二択で見る。その間が一番大事。どう詰めたり引いたりするか。(モロニーは)それができる選手なのでどう崩していくか。相当頭を使う試合になると思う」と警戒。ただ「僕もIQは高いですから負ける自信はない」と不敵な笑みを浮かべた。
IQと聞いて思い出すのは〝IQレスラー〟と呼ばれ、奇抜な技で相手をほんろうしたレジェンド格闘家の桜庭和志。那須川は2017年10月に出場した総合格闘技の試合に備えて桜庭から指導を受けたつながりもあり、「通じるものはあると思う。僕はこっち(勉強)は無理なんですけど、発想は得意。0から1を作るのが好き。そういうのを常に考えている」と、まんざらでもない表情を見せた。
また「僕だからこそできるフェイントというか、ボクシングじゃあまり見ないという動きができるのは那須川天心。そこを存分に見せたい。何してんだろうっていう展開を作りたい」と、ボクシング以外の豊富な格闘技経験を生かした奇抜な動きを見せることも予告。那須川流IQがKOにつながるか。