新日本プロレス来年1月4日東京ドーム大会で現役生活にピリオドを打つ棚橋弘至(49)が、引退試合(vsオカダ・カズチカ)に秘める思いを激白した。約26年のキャリアの集大成となる来年の1・4はチケットが完売し、悲願だった「東京ドーム超満員」の景色が実現する。ラストマッチへの意気込み、そして自身がリングを去った後の団体の未来とは――。
――年内最終戦(22日、後楽園)を終え、泣いても笑ってもあと1試合。引退試合の試合順はメインに決定した
棚橋 さすがに引退試合の後にタイトルマッチをやる選手の心情を察すると、僕だったら絶対にやりたくないので(笑い)。これで良いんじゃないかなと思います。
――シングル戦で東京ドームのメインは前人未到の12回目だ
棚橋 これだけ選手がいる中で、基本的に年1のドームのメインには2人しか出られない。プロレス界の代表を背負えるということなんですよ。責任はありますけど、自分が一番力を発揮できる舞台だと思ってます。
――新日本としては1998年4月のアントニオ猪木さん引退試合以来の東京ドーム超満員に
棚橋 ずっとそれを目指してやってきたし、オカダもずっと「東京ドーム超満員」と言ってきたじゃないですか。26年かかりましたけど、最後に超満員にできたのは美しすぎるというか。誰かが絵を描いているんじゃないかってね。
――猪木さんは引退試合で勝利し「1、2、3、ダー!」で締めくくった
棚橋 猪木さんから「至」の一字を受け継いでいるからには、僕も勝って「愛してます」で締めますよ。それが猪木式なので。オカダにも通算戦績で負け越してるし、最後に少し盛り返しておかないとなと。
――大会当日はテレビ朝日系全国ネットで24年ぶりにプライム帯の放送
棚橋 今の選手にチャンスと捉えてほしいですね。20代後半、30代前半の選手はコロナ禍で苦しい思いというか、なかなかチャンスに恵まれなかったので、ここから大きく羽ばたくチャンスかなと。それにブーストをかける意味でテレビ中継だったり超満員のお客さまがいるので。次のドームで何人スターが飛び出してくるか楽しみですね。
――引退セレモニーも行われる
棚橋 内容、何も聞いてないんですよ。でも過去最長のエンディングになるんじゃないですか? 地方大会でも(退場時にパフォーマンスを)30分くらいやってますから。途中、お客さまが帰っちゃったらどうしよう(笑い)。
――今回のドーム大会を未来につなげたい
棚橋 そうですね。ここからまた1年かけて、2027年の東京ドームを超満員にすることを、他の選手がどれだけ意識して戦えるかじゃないですか? 僕も社長としてやれることはやりますので…一応任期が2年なので再任されたらね。再任されなかったら無職ですよ(笑い)。