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なぜ道路は“黒い”アスファルト? 白っぽい「コンクリート道路」もたま~に見るけど…どう使い分けているのか

乗りものニュース 2024年7月13日 16時42分

路面の舗装はおもにアスファルトが使われますが、コンクリート舗装のところもたまにあります。なぜ2種類の素材が使われていて、どのような違いがあるのでしょうか。

実は両方とも「砂利」と「砂」が原料

 路面の舗装はおもにアスファルトが使われますが、コンクリート舗装のところもたまにあります。なぜ2種類の素材が使われていて、どのような違いがあるのでしょうか。

 アスファルト、コンクリートとも粗骨材(砂利)と細骨材(砂)を原料として使う点は同じです。2つは、それらを練って、くっつけ締め固める役目を果たす、「つなぎ」の役割を果たす材料が異なります。

 アスファルトは、砂利と砂に原油を精製したあとに残った残留物を混ぜ、加熱して作ります。実は「アスファルト」は、この残留物そのものの名称で、路面に使用される素材は「アスファルト合材」や「アスファルト混合物」とも呼ばれています。

 一方、コンクリートの場合は、この接着剤の役割をセメントペーストが果たします。セメントに水を加えると、セメントの主要な成分と水が反応し新しい化合物ができ、砂利や砂と結びつきます。

 この2種にはさまざまな違いがあります。たとえば路面が硬くなるまでの時間。コンクリートは硬くなるまで最短で24時間を要し、クルマが走行できるまで硬くなるまで3日かかりますが、アスファルトの方は最短5時間で済みます。

 アスファルトはコンクリートと比べると修繕も簡単、静音性があり、かつ安価です。一方コンクリートのメリットは「コストが高いかわりに20年は持つ」とも呼ばれるほどの耐久性の高さに最大の強みを持ちます。

 そのため、一般的な道路では設置コスト、メンテナンスコストが低いアスファルトが使用されることが多く、コンクリートは通行止めができないトンネルや、大型車が多く路面に負担がかかりやすい高速道路などで使用されることがあります。

 また、交通量が少なくても急な坂道ではコンクリート舗装が採用されるケースが多いですが、これは一般的に、アスファルト舗装のように混合物を均一にならし、ローラーで踏み固める工程が急坂ゆえに難しいことが挙げられます。

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