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高速を走る商用車から「脚立が落下」あわや大惨事! NEXCO映像公開 想像以上に恐ろしい“落下物”

乗りものニュース 2024年7月7日 16時12分

NEXCO2社が高速道路上の「落下物」に関する注意喚起を相次ぎSNSで発信。落下物は「落とし主の責任」と言われますが、実際には極めて重大な危険を生じさせます。

フツーに落ちてくる「脚立」 デカすぎる落とし物も!?

 高速道路の「落下物」は、時に後続車を重大な危険に晒す場合があります。こうした落下物に対し、NEXCO2社が相次ぎ公式Xで注意喚起を行いました。

 NEXCO中日本東京支社が2024年7月5日に発信したのは、パトロール車の前方ドライブレコーダー映像(中日本ハイウェイ・パトロール東京提供)です。

 脚立を屋根に載せた商用車がパトロールカーを追い越していくと、何の前触れもなしに、商用車の屋根から脚立がポロっと落ちていきました。パトロールカーはすぐにハンドルを左に切って路肩へ停止したものの、2台の後続車は避ける間もなく、そのままのスピードで脚立の間をすり抜けていきました。一歩間違えれば大惨事になったことでしょう。

「万が一、乗り上げ事故が発生した場合、乗り上げた車両だけでなくその破片が飛散して、さらに被害が広がる可能性があります。高速道路に乗る前に積荷の固定、ベルトの緩みなど確認を必ず行ってください」――NEXCO中日本東京支社は映像とともにこう記しています。

 NEXCO東日本関東支社が同日に公式Xへ発信したのは、とても大きな“落とし物”の写真です。それは、なんとコインランドリーでよく見かける乾燥機と思しきもの。ここまで大きいと、高速で車両が通過する中で処理するのも一苦労と思われます。

 同支社は、「NEXCO東日本管内の高速道路で、年間10万件を超える落下物が処理されています。落下物は、直接大きな事故に繋がり大変危険です」とつづっています。

「自分で修理するしかなかった」落下物“被害者”の訴え

 高速道路の落下物処理件数は2022年度に約30.9万件もあります。これはNEXCO3社と首都・阪神・本四高速6社の合計。1日あたり約85件にも上る計算です。

 道路会社は管制センターで路上の状況を常に見守り、落下物を発見すればすぐに現場へ駆けつけていますが、発見から処理までにはどうしてもタイムラグが発生します。だからこそ、迅速な処理につなげられるよう、落下物を発見したら道路緊急ダイヤル「♯9910」などで通報してほしいと呼びかけています。

 では、実際に落下物に乗り上げるとどうなるのでしょうか。

 ゆっくりしたスピードであれば「乗り越えられるかな」と思えるような低く小さな落下物でも、高速走行時はバンパーなどを損傷することも。さらに、落とし主が分からない場合は、自損事故扱いとなり、自分でクルマを修理せざるを得ないケースもあります。

 落とし主は落下物に気づいていないかもしれません。しかし、小さな落下物でも乗り上げれば思わぬ損傷につながる可能性があり、後続車へ多大な損害を与えかねません。落下物は「落とし主の責任」です。

 NEXCO東日本によると、冬季にはスノーボードなどの落下物もよく見つかるといいます。そうした落下物の原因の多くは積荷の固定不足であり、走行前の点検だけでなく、長距離・長時間走行の途中での再点検も欠かさず行ってほしいと呼びかけています。

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