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離島防衛の切り札か「国産ステルス長射程ミサイル」防衛省が初公開! 前倒しで配備も

乗りものニュース 2024年7月16日 12時32分

離島防衛用の国産ミサイルです。

まずは地上発射型から のちに派生型の開発も

 防衛省は2024年7月12日(金)、2024年度版の防衛白書を公表。その中で、2025年度から配備を開始する新型ミサイル「12式地対艦誘導弾能力向上型」の画像を公開しました。

 画像は試作品とのことですが、原型の12式地対艦誘導弾の弾体とは全く異なるステルス形状をしています。

 12式地対艦誘導弾能力向上型は、島嶼部を含むわが国に侵攻してくる敵艦艇や上陸部隊などに対し、対空ミサイルなどの脅威圏の外から対処するスタンド・オフ防衛能力を強化するために調達・配備される新装備です。

 先行して開発されているのは「地上発射型」で、これは当初、2023年度から量産に着手し、2026年度に配備を開始する予定であったものの1年前倒しが可能となったことで、前述したように2025年度から配備することになったといいます。
 
 なお、防衛省は多様なプラットフォームから発射できるよう、12式地対艦誘導弾能力向上型の艦艇発射型および航空機発射型の開発も進めているとのこと。以前、防衛省が発表した資料では、これらは2027年度まで開発を継続するとしています。

「スタンド・オフ防衛能力」をめぐっては、日本政府が昨年(2022年)12月に発表した「防衛力整備計画」に整備を明記しています。今回、公開された12式地対艦誘導弾能力向上型を始めとしたスタンド・オフ・ミサイルを複数保有するほか、潜水艦や輸送機といった「発射プラットフォームの更なる多様化」を目的とした研究開発を進めたりすることを盛り込んでいます。

 これに関連して、実際に防衛装備庁から「C-2輸送機用誘導弾等発射システムの開発に係るデータ取得の検討」や「潜水艦用垂直誘導弾発射システムに関する技術検討業務」といった関連業務が2023年3月に公告されており、今後開発が加速しそうです。

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