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墜落事故が発生し死者も「老朽化」を指摘されるも“貴重な戦闘機”アルゼンチン空軍

乗りものニュース 2024年7月21日 16時42分

F-16との交代直前の事故…。

夜間訓練中の事故であるとの発表

 アルゼンチン空軍は2024年7月15日、訓練中の事故でA-4AR「ファイティングホーク」が墜落し、パイロットが死亡したと発表しました。

 事故は15日未明、武装した状態での夜間訓練飛行中に発生したとのことです。

 アルゼンチン空軍が明らかにした情報によると、機体はサンルイス州ビージャ・レイノルドスで訓練中に墜落。操縦していたマウロ・テスタ・ラ・ロサ大尉が死亡したとのことです。

 ビージャ・レイノルドス近郊にあるヴィラ レイノルズ空港はA-4ARが配備されているアルゼンチン空軍第5航空旅団の本拠地になっており、同航空旅団の機体である可能性が高いとみられます。

 A-4ARは2024年4月にデンマークからのF-16購入が決まるまで、アルゼンチン空軍で唯一のまともに稼働する制空用のジェット軍用機でした。原型はアメリカ製のA-4「スカイホーク」で、1997年に、同空軍が保有している機体に改修を施したものとなります。

 改修を施したものの、元々は1970年代や1980年代にアメリカやオーストラリアから購入したものが原型ということで、2010年代には早くも老朽化が指摘され、機体の稼働率が極端に落ちている状態で計36機のうち、常時稼働しているのは4~5機のみとされています。配備の決定したF-16と順次置き換わる予定でした。

 今回の事故以外にも2020年8月、2005年7月に同機は死亡事故を起こしています。なお、パイロットは無事脱出したものの、ほかにも2件の事故が発生しています。

 また、同件とは別に空軍の空挺部隊でも7月12日に空挺降下訓練中に事故が発生し1名が死亡しており、短期間に重大事故が連続で発生しています。

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