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「機体のないANA機整備工場」どんなとこ? 「遭遇率激レアパーツ」たちがズラリ! その凄い内部とは

乗りものニュース 2024年7月28日 10時42分

普通の格納庫よりもメカメカしくて…。

「発電機」や「車輪ブレーキ」などに肉薄!

 長崎空港近郊エリアである諫早市に、ANA(全日空)グループの整備工場「ANAコンポーネントテクニクス」が存在します。ただ、ここは通常の航空機格納庫のように実機が置かれているわけではありません。どのような場所なのでしょうか。

 ANAコンポーネントテクニクスは羽田と長崎に事業所を構えており、長崎では機体からとりおろした「機械装備品」と呼ばれるパーツ類のメンテナンスを行っています。こういったとりおろしたホンモノの旅客機パーツは、一般向けに実施される格納庫見学ツアーなどではまず見ることができないものといえるでしょう。

 長崎事業所でメンテナンスが行われているパーツの種類は400品目といいます。「発電機」「油圧装備品」などがこれにあたり、後者はたとえば機体の動翼を動かす、もしくは脚を出し入れするためのアクチュエータ、タイヤのブレーキなどが同事業所でメンテナンスされています。

 たとえばANAで最大の出力を持つボーイング787向け始動機・発電機「可変周波数スターター ジェネレータ(VFSG)」の場合、1基をメンテナンスするのにおよそ50時間程度を要するのだそうです。このほか、実際の運航状態を再現し、パーツの状態をテストする施設なども設置されています。ちなみに、航空機整備施設ではあるものの、一般的な格納庫とは異なり冷暖房完備です。

 なお、ANAコンポーネントテクニクスの羽田事業所では、コクピット計器などの「電子装備品」の整備が行われているということです。

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