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日本唯一「砂浜が道路」の奇景!どっからどこまで道路なのwww ただ”走っちゃヤバイ場所”もある!?

乗りものニュース 2024年8月13日 12時12分

日本で唯一「砂浜をクルマで走れる」という道路が石川県に存在。他では味わえない体験ができる観光地であるとともに、「公道」としては、あまりに特殊な環境でもありました。

砂浜を眺めるのではなく直接走る!

 能登半島の西側に位置する石川県羽咋市。その西側の海岸沿いに「千里浜なぎさドライブウェイ」という道路があります。

 名称からは、サンセットを浴びながらドライブを楽しめる海岸線に沿った道路なのだろうとだけ想像するかもしれませんが、実はこの道路、日本で唯一の「砂浜をクルマやバイクが走れる道路」です。全長約8kmに及ぶ道路で、羽咋市屈指の観光スポットでもあります。

 波が高い場合は通行できない期間もあるものの、規制がなければ無料で誰でも自由にドライブやツーリングを楽しむことができる道路で、筆者が能登半島に滞在していた間は運良く「規制なし」。初めて「千里浜なぎさドライブウェイ」を走ってみることにしました。

「千里浜なぎさドライブウェイ」は、のと里山海道・千里浜インターチェンジを降り、海岸方面に走り400mほどのすぐの場所に入り口があります。

 噂には聞いてはいたものの、その眺めには衝撃。無数のクルマが砂浜の上を何台も行き来し、そしてどのドライバーも皆楽しそうな表情を浮かべています。「車道」でありながら全く違ったパラレルワールドにいるかのような印象さえあり、不思議な感覚になりました。

 中央線はなく、どこからどこまでが道なのかは曖昧ですが、ただし一部区間には「ロープより海側 車両進入禁止」の表示も。波の高さや波打ち際の砂浜の柔らかさによる、安全面での理由だと思われます。

 また、「千里浜なぎさドライブウェイ」の随所には「制限速度30km/h」の標識も立っていました。古くからレジャーシーズンの夏季1か月間は、この標識が設置され、違反をすればもちろん道路交通法が適用され取り締まりを受けることになります。

 他方、区間によっては駐車禁止でないエリアも多々あり、こういった場所では愛車と珍しい景色との貴重な写真を撮って楽しむ人や、オートキャンプを楽しむ人などもたくさんいました。

 そして、道中には「海の家」などもあり、ドライブスルー感覚での買い物も楽しめます。これもまた何だか不思議な光景でした。

公式で「動けなくなったら、JAFや近くの人に助けを」とアナウンス

 この「千里浜なぎさドライブウェイ」、元々は千里浜沿いで水揚げされた魚を運搬する漁師のトラックを走らせていた場所でした。

 1955年にそのトラックの様子を見た観光バスの運転手が「バスでも走れるんじゃないか」と試走。見事通ることができ、その後、一般の車両やバイクなども利用するようになり、名所として定着したと言われています。

 砂浜の上を走るということで、タイヤがすぐにスタックしそうなものですが、「千里浜なぎさドライブウェイ」の砂浜一粒が約0.2mmと、一般的な砂よりもきめ細かく、海水を含み固くなることから、クルマの重量でも沈むことがなく、舗装道のように走ることができます。そのため、特別な装備はいらずノーマルタイヤのクルマで問題ありません。

 ただし、完全にスタックがないかと言えば、そうではないようです。特に砂が完全に乾いて白くなっている場所、または波打ち際ギリギリを走るとタイヤがハマってしまうこともあるのだとか。羽咋市の公式サイトには「タイヤがハマって動けなくなったら、JAFや近くの人に助けを求めてください」とも書かれています。

「規制なし」の時期であれば24時間走行可能な「千里浜なぎさドライブウェイ」。海岸に近い砂浜を、潮風を浴びながら走る爽快感は一度体験するとヤミツキになります。

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